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床敷(哺乳類)

 2019/01/05 未分類 この記事は約 5 分で読めます。 182 Views

概要

●理想の床敷は動物種やケージのタイプなどによって異なり、それぞれ長所と短所があります。
●床敷はケージ内の温度や湿度にも影響します。化学繊維や綿などは保温効果があるため、冬の寒い時にはよいと思います。
●床敷は糞や尿で汚れると、湿気が高くなること以外にも、細菌が増殖してアンモニアが発生します。アンモニアは悪臭であり、さらに目や鼻の粘膜を刺激して結膜炎や鼻炎の原因になります〔Reeb et al.1998〕。給水器からの水が床敷に垂れることでも湿度が高くなりますので、注意してください。
●床敷の交換の頻度は飼育者の判断になりますが、動物の身体の大きさや飼育頭数、糞尿の排泄量、床敷の外観と汚染程度などによって異なります。交換を毎日することに越したことはないのですが、床敷には動物がマーキングのために匂いをつけていることが多く、その匂いが少なくなった床敷では不安を覚えるかもしれません。

牧草

●床敷を動物が食べる可能性があり、食べても安全なものを優先する場合は、植物性の素材として牧草がよいです。牧草は香りもよいので、その匂いで動物が安心するともいわれています。

木製チップ

●一般的に実験動物のげっ歯類では木製のチップを厚く敷くことが多いですが〔Gordon 2004〕、素材によっては動物への悪影響もあります。松の木製チップは放出する芳香族炭化水素がラットの肝酵素に影響し〔Buddaraju et al.2003〕、マウスでは発癌性も報告されています〔Jacobs et al.1978〕。特に松や杉などの針葉樹のチップは粉塵も含めて、動物のみならず人にも結膜炎や皮膚炎などを起こすアレルゲンとなります〔生野ら 1988〕。そのため、ポプラやユーカリなどの広葉樹の木製チップはアレルゲンになりにくいことから、床敷への使用が推奨されています。しかし、針葉樹の木製チップも熱処理を行うことによって、芳香族炭化水素の濃度を減らすことができます〔局 1988〕。

紙製チップ

●吸収性が優れている床敷は紙製チップです。紙製チップ以外にも、ティッシュやキッチンペーパーなども細かく裂いて床敷に使えます。尿の色や体からの出血があると、色がついてよく分かるために、病気の判断をする際に特別に使用してもらうこともあります。

コーンチップ

●近年はトウモロコシの穂軸を切断して乾燥させたコーンチップが注目されています。コーンチップは食べても安全で、吸水性以外にもアンモニアなどの有毒なガスも吸着します〔Perkins et al.1995〕。

タオル・布

●化学繊維のタオルや綿などの床敷は口に入れて食べてしまうと、消化管閉塞を起こすことがあるのが欠点です。

参考文献

■Buddaraju AK,Van Dyke RW.Effect of Animal Bedding on Rat Liver Endosome Acidification.Comparative Medicine53(6).2003
■Gordon CJ.Effect of Cage Bedding on Temperature Regulation and Metabolism of Group-housed Female Mice.Comparative Medicine54(1).2004
■Jacobs BB,Dieter DK.Spontaneous hepatomas in mice inbred from Ha:ICR Swiss stock: effects of sex,cedar shavings in bedding,and immunization with fetal liver or hepatoma cells.J.Natl.Cancer.Inst61(6).1531-1534.1978
■Perkins SE,Lipma NS.Characterization and Quantification of Microenvironmental Contaminants in Isolator Cages with a Variety of Contact Beddings. Contemporary Topics in Laboratory Animal Science34(3).p93-98.1995
■Reeb CK,Jones RB,Bearg DW,bBedigian H,Myers DD,Paigen B.Microenvironment in ventilated animal cages with differing ventilation rates,mice populations,and frequency of bedding changes.Contemp Top Lab Anim Sci 37.43-49.1998
■生野麻美子,江副和彦,羽田俊六.皮膚病診療10.693-696.1988
■局博一.環境要因の生態管理と環境基準.5実験動物飼育管理学.最新実験動物学.前島一淑、笠井憲雪編.朝倉書店.東京.51-59。1988

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