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ウサギ・げっ歯類の鼠径輪

つまりお腹と玉袋の連絡口のこと!

どの動物も生まれた時には、精巣はお腹の中にあり、生後1ヵ月〜数ヵ月で、鼠径部輪(そけいりん)と呼ばれるお腹と陰嚢の間にある孔から、陰嚢の袋に降りてきます(精巣下降)(人は生まれた時には陰嚢に降りています)。その後、鼠経輪は自然に閉じるために、陰嚢は精巣のために膨らんで見えます。しかし、ハムスターなどのげっ歯類やウサギは発育後も鼠径輪が閉じないため、精巣は体の中と陰嚢を自由に移動します。

したがって、ハムスターやウサギの陰嚢は大きくなったり、小さくなったりして見えるため、雌雄鑑別に悩むことがあります。マウスの精巣下降は21~25日齢、ラットは約30日齢で、ウサギでは約16週齢です〔田嶋1991〕。

参考文献
■田嶋嘉雄.実験動物学.朝倉書店.東京.1991