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オカメインコ

Cockatiel

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1分類・生態

●オカメインコはインコという名がついていますが、実際にはオウムの仲間でし。オウム科は身体が大きいことが特徴ですが、オカメインコは例外で小型の鳥です(オウム科の中で最小です)。

●飼育も繁殖も容易で、手乗りにしやすいことから、セキセイインコの並んで人気が高い鳥です。人の言葉をまねしてしゃべることはできませんが、口笛のような声でまねることはします。
 

オカメは口笛が得意です

1-1分類

オウム目オウム科オカメインコ属
学名:Nymphicus hollandicus
英名:
Cockatiel

1-2分布

オーストラリア内陸

1-3身体

●体長:33~40cm(長い尾羽が全体長の約半分を占めています)
●体重:80~90g
●羽色:体は灰色、顔は黄色である。頬にオレンジ色のチークパッチがあり、嘴は灰色をしています。冠羽は驚いた時やディスプレィの時に逆立てます。顔のオレンジ色の斑(チークパッチ:Cheek patch)が、おかめの面のようなために和名がつけられました。

おかめ顔が可愛いです

1-4生態

●環境:乾燥地帯の低木、開けた森林、草原に生息しています。
●行動
・番あるいは数羽の群れをつくり、巣は樹洞を利用しています。
・真昼の日が強い時間はあまり行動せず、朝と夕方に活動することが多いです。
・1年中繁殖します。
●食性:穀食性で、植物の種子を食べています。
●寿命:10~15 年

2品種

●品種改良が行われ、羽色や模様のバリエーションが多数作られています。ここでは代表的な品種を紹介します。
●品種の呼び方は愛好家や専門家によって、違いがあります。体の色、顔の色、 模様の組み合わせで、ノーマル・ホワイトフェイス・パールなどと呼ばれます。

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ノーマル(並オカメ)

最も原種にちかいカラーです。頭上から後頭部にかけて細かい黒色のさざ波模様がしっかりと残っています。目は黒目で、足や嘴は灰色をしています。

ルチノー(白オカメ)

黒色色素が抜けで、首から下がクリーム色、頭部と冠羽は黄色、チークパッチがオレンジ色をしています。ヒナは赤目が特徴ですが、成鳥になるとブドウ色に変化します。足や嘴は肌色をしています。ルチノーは頭頂部の羽が生えていないため、はげ頭です。

  

ホワイトフェイス

オカメインコの特徴となる黄色の頭部、オレンジ色のチークパッチが見られず、頭部と顔が白色になっています。黄色色素が抜けているため、灰色と茶色の色素だけが残ります。他にも尾羽の側部が白色になり、翼に白い斑点または縞模様もみられます。

シナモン

ノーマとよく似ていますが、グレーの代わりに灰色と茶色が混ざった銀茶色(シナモンカラー)をしています。シナモン色の濃淡は個体によって異なります。ノーマルとの違いは、足はピンクがかった黄褐色になり、爪は茶色、目はブドウ目をしていることで鑑別します。

パール

羽に白色と黄色の波模様あるいは水玉模様がみられ、黄色味が強いとゴールデンパール、白みが強いとシルバーパールと呼ばれています。しかし、加齢とともに模様が消えていくこともあります。

パイド

パイドはノーマルのメラニン色素が部分的に抜けて、体のところどころに白のまだら模様が現れます。ノーマルやシナモンの背中の部分がランダムな斑模様に変化したり、全身白一色の羽毛にシナモンカラーの羽が現れるなど、パイドの現れ方によって名前も変わります。
  

スノーホワイト

全身が白色で、目は黒目をしています。白いパイドの完全な色抜けをクリアパイド、ホワイトフェイスの遺伝子を持つとホワイトフェイスクリアパイドとも呼ばれます。

おかめ顔でないやつもいます

3特徴

●性格は穏和ですが、やや神経質な面もあります。
●人に馴れると、飼い主には絶対的な信頼をよせる傾向があります。そして甘えん坊になり、常に注目されたいためにおねだりをするくらいになります。

かなり甘えん坊です

●人の言葉を話したり、歌ったりする能力は限られています。
●地鳴きといって、自分の居場所を教えたり、仲間を呼ぶ時は「ピッ」と短く鳴きます。嫌なことをされると「ギャッギャッ」と、寂しいと「キューキュー」と低い声で鳴きます。感受豊で、鳴き声もバラエティに富んでいます。

知っておいて!鳴き声で意思表示をします

●オカメインコは、大きい物音などに敏感に反応し、ケージの中でパニック状態に陥って飛び回ることがあります(オカメパニック)。特に夜間や暗闇で起こりやすく、突然物音がしたり、強烈な光に当たったりすると、パニックを起こし、羽毛や翼の損傷や骨折などの事故を起こすこととが多いです。元々、野生の鳥類には外敵から身を守るための反射的行動として、ちょっとした揺れや物音を察知すると空中へ高く舞い上がる習性がありますが、どうしてオカメインコに多いのかは分かりません。

御存じ、オカメパニック

4雌雄鑑別

●オスとメスは体色がことなり、オスの方が派手です。生後半年くらいになると成鳥になり、体色で雌雄が鑑別できます。
 

●オスは顔の黄色ならびに頬のチークパッチが明瞭で濃いです。

●メスは顔の黄色やチークパッチが薄いです。

●メスは下尾筒(かびとう)と風切り羽に波状の横縞模様が明確ですが、オスでは横縞模様がみられません(1歳未満では横縞模様が残ります)。ルチノーなどはノーマルと比べ雌雄鑑別がしづらく、よくみないと羽の裏に黄色の縦縞模様が確認されますせん。

メス

オス

 

 

 

 

 

 

 

 

●ルチノーなどの白色系の下尾筒の横縞模様は明瞭ではなく、わずかに認められる程度である。
●オスは「ピロロロロ」という甲高い声でなくことが多く、オス鳴きと呼ばれています。メスにアピールをしているのです。メスは小さい声で「キュキュ」と鳴くことが多いです。

5繁殖

●繁殖が容易な鳥で、相性が合えばすぐに発情して交尾をします。
●成熟したメスは、オスがいなくても無精卵を産みます。小屋・巣箱をケージの中にいれると巣つくり、無精卵を産むので注意してください。
●オカメインコの性別は、獣医さんでも間違えることがあります。レントゲンを撮っても性別はわからないことが多いです。
●雌雄の確実な鑑別は、遺伝子検査をします。専門の検査機関に依頼するので、結果が出るのに1〜2週間かかります。
●オカメインコは手乗りとして育てた場合、なかなか挿し餌から、一人餌(ひとりえ)に移行できないのが欠点です。

挿し餌から、なかなか卒業できないです

表:繁殖知識

性成熟 6‐9ヵ月齢
発情 周年繁殖
繁殖回数 1‐2回/年
産卵数 4‐7個(1日おきに産卵)
抱卵 22‐23日
巣立ち 35‐45日齢

6参考文献

■Cameron M.Cockatoos.CSIRO Publishing.Australia.2007
■Gill FB.Ornithology,3rd ed.W.H.Freeman and Company.New York.2007
■David Alderton.You &your pet bird.Dorling Kindersley.London.1992