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専門獣医師が解説するフクロモモンガのくる病

 2019/04/06 3 フクロモモンガの病気 この記事は約 3 分で読めます。 16,298 Views

フクロモモンガは骨の病気が多い

くる病とは骨の病気で、主に幼体において使わわれる病名です。骨が正常に硬くならずに薄くなったり、曲がったり、骨折しやすい状態になります。成体では骨軟化症という病名が使われます。

なぜなるの?

くる病はカルシウムやリンが骨に沈着しないため起こります。具体的な原因は、カルシウムが少ない果物や昆虫を主食にしていることが一番にあげられます。カルシウムが体に吸収するには、リンという成分との比率が大切になります。そして、ビタミンDがカルシウムの吸収を促進します。カルシウムだけでなく、他の栄養素も考えないといけません。

症状は?

骨が薄くなったり、曲がると、フクロモモンガでは、特に四肢と骨盤に異常が認められます。

フクロモモンガくる病

四肢が変形して、上手く歩けなくなり、這いつくばって歩くようになります。骨盤が変形すると、糞が出なくなり、便秘で苦しむようになります。これはある程度フクロモモンガが大きく成長してから見られることが多いです。カルシウム欠乏は、骨だけでなく、神経ならびに筋肉にも影響し、手足が震えたり、ピクピクと筋肉が動く症状がみられます。この状態になると死亡する可能性が高くなります。

検査は?

X線検査で骨の薄さと変形、骨折の有無などを確認します。

フクロモモンガ正常のレントゲン

正常のレントゲン写真

フクロモモンガのくる病のレントゲン写真

くる病のレントゲン写真

血液検査でカルシウムの値を調べることもあります。

治療・予防は?

治療や予防は簡単で、カルシウムを投与することです。単にエサをフクロモモンガ用ペレットに変更します。しかし、今までペレットを与えていないと、エサを切り替えることは難しいです。果物や虫しか食べないフクロモモンガの場合、栄養剤をエサに振りかけてください。

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くる病怪しいならコレ!液体タイプのカルシウムで、塩化カルシウム以外に吸収率の高い乳酸カルシウムが主原料。骨の代謝を助けるマグネシウムも配合され、飲み水に混ぜてください。

神経症状がみられた場合は、吸収が優れている注射でカルシウムを入れるべきです。死につながる可能性が高いので、早急に対応した方よいです。

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