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マウスってどんな動物?│知らないといけない生態と特徴(Ver.2)

 2019/05/16 1 マウスの生態と特徴 この記事は約 6 分で読めます。 7,010 Views

賢いミニマムサイズのネズミ

マウスの和名はハツカネズミで、妊娠期間が約20日であることに由来しています。その短い繁殖サイクルから、実験動物として世界でもっとも多く使用されてます。人が農業を始めた約1万年前から、畑や穀物を保存するために建てた蔵にハツカネズミが棲み着くようになり、人との関わりが始まりました。その後、主に実験動物として使われるようになりました。
マウス実験動物
ミッキーマウスはマウスがモデルになったといわれています。

分類・生態

遺伝的特徴と生息域からいくつかの亜種に分けられていますが、実験用として使われているマウスは、この中のMus musculus castaneus,M.m.domesticus,M.m.musculusの3 亜種から作られました。ペットのマウスは実験動物のマウスと区別するために、ファンシーマウスという呼称で呼ばれることもあります。日本ではまだまだペットとしてはポピュラーではありません。
カラーマウス
白黒のパンダマウスと呼ばれる品種もいますが、これは通常のマウスよりもやや小さく、別種として扱われることがあります。

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分類

ネズミ目(げっ歯目)ネズミ科ハツカネズミ属
学名: Mus musculus
英名:House mouse
別名:ハツカネズミ
ハツカネズミ

分布

世界各地

身体

頭胴長:約8cm
尾長:約7cm
体重:オス18~40g、メス20~40g
(一般的に同じ品種であればオスとメスの体格差が少ないのがマウスの特徴です)

生態

環境
・草地、田畑、河原、荒れ地などをはじめ、家屋の周辺や穀物倉庫などの乾燥地
食性:雑食性で、植物の葉、茎、根、実や種子などを食べています。人の食物をあさって食べることもあります。
 ハツカネズミ
行動:夜行性で、昼は巣の中で休み、夕方頃から活動をはじめます。
ハツカネズミ
寿命:約2年

マウスとラットを混同しがちですが、以下のような違いがあります。

マウスとラットの違い
・マウスは手のひらに乗る程度の小さいネズミで、ラットはマウスの2倍以上の大きさ
・マウスはハツカネズミを改良、ラットはドブネズミを改良
・マウスは尿臭が強く、ラットは尿臭がない
・マウスは乾燥地帯に住んでいるハツカネズミなので、乾燥には強く、湿気に弱い。ラットは下水や、沼地や河川に住んでいるドブネズミなので、湿気に強く、乾燥に弱い
・マウスには闘争本能があり、マウス同士で攻撃しあうことがあるが、ラットには闘争本能がほとんどなく、同じケージで攻撃しあうことはない
・マウスは人の見分けができないが、ラットは飼育者を見分けて、馴れる

習性と習性

穏やか

ペットのマウスの性格は穏やかで、好奇心旺盛といえます。咬みつくことはほとんどありません。野生のマウスは噛みつく性格と言われています。
マウス

人に馴れる

知能が高く、学習能力に長けています。非常に人に馴れやすい性質もあり、信頼関係ができてくると人とコミュニケーションをとるようになります。ただし、人を個別に認識することはできません。

夜行性

夜行性ですが、昼間でも数時間間隔で睡眠と覚醒を繰り返します。そのために昼でもたびたび動き回る姿が観察されます。

活動的

他のネズミに比べて素早く動き、飛び跳ねる行動(跳躍)がよくみられ、約45cmまでジャンプすることができます〔阿部2002〕。特に離乳前後の幼体は、人が触れようとすると飛び跳ねますので、落とさないように注意して下さい。
マウス

聴覚と嗅覚

夜行性なので、視力が弱く、そのかわり聴覚(超音波でコミュニケーションをとる)と嗅覚(体臭やフェロモンで個体識別や性的誘導を行う)が発達しています。

超音波

鳴き声は、「チューチュー」と甲高い声を発しますが、主なマウスの音声コミュニケーションは、人には聞こえない超音波によるもので、超音波発声(Ultrasonic Vocalization:USVs)と呼ばれています〔Konopka et al.2016〕。

食糞

マウスもウサギほどではありませんが、食糞をします。マウスは雑食動物の中でも比較的草食に近く、植物の実や種子には含まれないビタミンB12を食糞から得ていると考えられています〔海老野1993〕。

マウスの食糞の詳しい解説はコチラ!

特徴

ザ・ネズミ

体が小さく、目も丸く、頭の大きさの割には大きな丸い耳をして、典型的なネズミの顔をしています。
ハツカネズミ

尾は細長く、ほとんど毛が生えておらず、鱗状の皮膚で覆われています。

前足の第1指は退化しているため、前足の指は4本、後足の指は5本です。

前足

前足

後足

後足

歯は切歯と臼歯があり、全部で16本で、特に切歯は大きくて鋭く、硬いものもかじります。切歯のみが常生歯で、生涯にわたり伸び続けますが、臼歯は伸びません。切歯の表面(エナメル質)は黄褐色をしていますが、これは虫歯ではなく、体内のミネラルが沈着しているからです。

体臭

体臭および尿臭があり、特にオスは強くてかび臭いといわれることがあります。

これがポイント!
・小型のげっ歯類の仲間
・ハツカネズミが和名で、実験動物ではマウスと呼ばれ、ペットではファンシーマウスとも呼ばれている
・ミッキーマウスはマウスがオリジナル
・優しくて賢く人に馴れるネズミ
・夜行性で、超音波でコミュニケーションをとる
・前歯も奥歯も伸びる常生歯
・オスの体臭が強い

マウスをもっと勉強するならこの本

 


マウスを飼育しているなら必須の本!

参考文献
■Arriaga G,Jarvis ED.Mouse vocal communication system:Are ultrasounds learned or innate? Brain Lang124.96-116.2003
■Baumans V.The Laboratory mouse.In The UFAW handbook on the care and management of laboratory and other research animals.Universities Federation for Animal Welfare.8th ed. Hubrecht R,Kirkwood J.eds.Wiler-Blackwell.Oxford.UK.2010
■Konopka G,Roberts TF.Animal Models of Speech and Vocal Communication Deficits Associated With Psychiatric Disorders.Biol Psychiatry1.79(1).53-61.2016
■阿部永監修、日本の哺乳類.東海大学出版会.第1版第4刷.2002
■海老野耕一.実験動物の食糞行動に関する研究Studies on Coprophagy in Experimental Animals.Experimental Animals 42(1).1-9.1993

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