フェレットのしつけはできるの？専門獣医師が解説するかみ癖とトイレ対策！

かみ癖とトイレは治ります！

フェレットを家族に迎え入れ、最初に困るのはトイレの粗相とかみ癖です。フェレットは知能が高く、しつけが可能な動物です。特にかみ癖のしつけは、どのファームであっても可能です。幼体の時からコツコツとしつけは行って下さい。

トイレのしつけ

肉食動物のフェレットの糞やオシッコは臭いが残りやすく、1日に複数回トイレに行くので、毎回同じ場所で用を足すようにしないと掃除手間がかります。トイレのしつけは、フェレットの習性を利用すれば容易です。部屋の隅やケージの隅などに排泄する習性があるため、ケージの隅にトイレを設置し、糞を何個か集めてトイレ容器の中に入れておきます。もしトイレが無いケージの隅で排泄した場合は、その糞をトイレの中に入れ、失敗した隅は完全に糞やオシッコの臭いが消えるように掃除をして下さい。繰り返して行えば簡単にしつけられるはずです。それでもしつけができない場合は、2つの隅にトイレをぞれぞれ置いて下さい。どちらかで用を足せるように訓練し、次第にトイレを1つにします。トイレは三角形と四角形の形状があります。三角形のトイレだとその手前ですることがあり、そのような時には入口の低い四角形のトイレを使います。四角形のトイレは固定しやすいので、トイレの下にもぐり込んでしまうような遊び好きのフェレットに向いています。

かみ癖のしつけ

フェレットの歯は鋭く、指や手を強くかまれると出血します。小さい時からしつけをしておかないと、かみ癖がついて手に負えなくなります。基本的なしつけは、かんだら叱ることが基本になります。フェレットのかむ理由は以下のことが考えられます。

幼体のフェレットは、多くはかむ加減を知りません。親や兄弟から早く離れたフェレットに多くみられます。甘えでかむフェレットも同様です。悪気はないので、しつけによってかむ加減を教えてあげましょう。フェレットは乳歯から永久歯への生え替わりが、2ヵ月齢くらいで終わります。新しい永久歯が歯肉から生えてくるので口に違和感があり、ケージをかんだりします。これは永久歯が生え替わると自然におさまります。ストレスが原因でかむようであれば、その原因を突き止めて対策を練りましょう。多くは「ケージから出して欲しい」「遊んで欲しい」「もっとエサが欲しい」という3つの理由です。ケージをかんだら出してもらえる、遊んでもらえる、エサがもらえるとフェレットに思わせると、それはしつけではなく甘えになります。時間を決めてケージから出して十分な遊びの時間を設け、規定のエサの量を守って下さい。飼い主が視界に入らない所にケージを置くのも一方法です。時々ですが、どんなしつけをしてもかみ癖が治らず、遺伝的にかみ癖があるフェレットがいます。遺伝的な要因が強い場合は、しつけが難しいかもしれません。

叱かり方

かむことに対して、いけないことであると声を出して叱ります。フェレットに対して飼い主さんが怒っていることを分からせないと、フェレットも意味が分からず、かむ行為がエスカレートます。かみついたらすぐに、「ダメ！」「ノー！」などと特定した言葉で、一喝して大きな声で叱ります。名前で叱ってはいけません。フェレットがうれしい時は名前を呼んであげると喜びますが、叱る時にも名前を呼ばれたら、意味が分からなくなります。つまり、褒められているときは名前！叱る時は「ダメ！」「ノー！」と自覚させます。ただし、叱るのは家にきた最初の1週間はしないで下さい。知らない場所で心細い時に、叱かられるのは人でも嫌ですよね。

中にはかんだ後に大きな声でしかっても逆上するフェレットもいます。よく鼻ピンをすればいいと言われています。かみ癖のしつけばかりだとフェレットは人を怖がりますので、普段からもケージの外に出して一緒に遊ばせたり、コミュニケーションもしっかりととって下さい。

ケージのかみ癖緊急対策

ケージの金属のワイヤーをかむフェレットは、歯を折ったり、歯肉を傷つけることがあります。しつけはもちろんのこと、大至急かむのをやめさせたい場合は、ケージのかむ所に苦い味がするビターアップルを塗ってみる方法があります。

フェレット用ビターアップル

 

フェレット用です！

まとめ

トイレの粗相がなく、かみ癖がないフェレットであれば、どの人にも愛されるフェレットになります。根気強くしつけを続けて、小さなうちに終わらせるようにしてあげましょう。