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専門獣医師が解説するオカメパニックの発生と対応

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オカメがパニックになる?

大人しいオカメインコが突然に驚いてパニック状態になることをオカメパニックと言います。驚くことで恐怖を回避しようと一心に飛び立ちますが、ケージ内だと体をぶつけてしまい余計にパニックに陥ります。周りの状況を掴むことができなくなるため、ケージの壁に衝突し、ケガを負います。朝起きて、羽が下に落ちている、ケガをして血がついているなど、夜にパニックが起きることが多いため、英語ではNight Frights(夜の恐怖)と呼ばれています。

何でなるの?

騒音などの大きい物音、地震などによる揺れ、あるいは雷や車などの光等が、突然に予期しないアクシデントが引き金になりやすいです。パニックになる原因はよく分かっていませんが、オカメインコの臆病な性格ゆえの行動とも言われています。いつもと違う人を見たり、慌ただしいテレビ番組を見たりして、パニックを起こしたという報告もあります。特にルチノーが多く起こやすいとも言われています。ルチノーは目の色素がないので視力が弱く、物音などに敏感なのでしょう。その外にも遺伝的要因の可能性もあると思います。

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パニックってどれくらい?

パニックになると、一心不乱に暴れて、ケージの壁に激突しながら飛び回ります。数十秒で終わることもあれば、10分位続くこともあります。声を掛けても、中々興奮が収まらないのが特徴です。ケージの中で起こることが多く、羽根を折っての出血が多く見られます。ひどいと足や翼の骨折や脱臼が見られ、頭をぶつけると脳震盪が起こります。

パニックの対応は?

パニック中

優しく声掛けして落ち着かせましょう。飼い主がそばにいることをインコに知らせて、安心させて下さい。夜に発生した場合は、部屋の電気を点けて状況を確認しますが、ゆっくりと明るくしてあげると良いでしょう。パニックを起こしている最中は、ケージから出したり、ケージを移動させると、パニックをさらにひどくすることがありますので、様子を見て落ち着いてからにして下さい。

パニック後

パニックの後は体やケージに血が付着していないか観察します。出血をしていたら、ティッシュなどで軽く押さえれば、たいていは血が止まります。羽軸(うじく:羽毛の中心の太い軸)が折れて出血している時は、羽軸ごと抜くと血は止まります。

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脚を挙げていたり、翼が下がっていると、骨折や脱臼の可能性もあります。また、餌を食べなくなったりした場合は動物病院で診察を受けて下さい。

予防は?

パニックが起きてもケージが大きければ、ケージの壁への衝突の衝撃が少し減ります。ケージの中のおもちゃなどを最小限にし、できるだけシンプルにした方がパニックが起きてもケガを負う可能性が減ります。

予期せぬ騒音や光に反応してパニックが起きやすい場合は、外出時に部屋に小音量のBGMを流したり、夜も常夜灯で薄暗くしておくというのも一方法です。

これがポイント!
・オカメパニックは予期せぬ物音や揺れ、光などが引き金となる
・臆病な性格のオカメインコに多い
・対策は大きなケージで、ケージ内をシンプルにして怪我を少しでも軽減させるだけ
・パニックになったら、優しく声を掛けてオカメインコを安心させ、外傷の確認をする
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オカメインコ中毒になります!いやなっている方もぜひ!

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