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シマリスの雌雄鑑別と繁殖|季節変身動物です!

 2019/03/21 1 シマリスの生態と特徴 この記事は約 6 分で読めます。 368 Views
シマリス

シマリスは季節によって変貌する動物です!

●シマリスは季節によって性格が変貌し、行動にも変化がみられます。冬眠前はエサを貯めこむ行動が増えて、発情すると性格が荒くなり、人を噛んでくることもあります。どれが本当の姿なんでしょうか?

雌雄鑑別

●雌雄は生殖孔と肛門の距離で鑑別され、オスはメスと比較して長いです。
シマリスオスの陰部
●オスは発情期になると、精巣が降りて腫大するため、陰嚢が大きくなります。
シマリスオス陰部 シマリスオス陰嚢 シマリスペニス
●メスは生殖孔(外陰部)と肛門の距離が短いです。
シマリスメス陰部
●発情したメスは外陰部が充血して赤く腫れてきます。
シマリスメス陰部 シマリスメス陰部

発情期は生殖器が大きくなり、タイガーになる!                  

繁殖

●繁殖する季節が決まっている季節繁殖動物です。繁殖期は冬眠明けの春から秋まで続き、特に春に発情が強く現れます。生息地によって繁殖期ならびに発情する時期が異なります。暖かい地域にいるシマリスは春に次いで秋に再び繁殖期がみられます。春に繁殖したものを「春仔」、秋に繁殖したものを「秋仔」とも呼ばれています。
シマリス幼体

春子?秋子?夏子はいないの?

●発情は冬眠によって大きく影響するといわれ、冬眠させた方が発情しやすいともいわれていますが、よく分かっていません。

性成熟

●11~13ヵ月齢でで性的な成熟を迎え、オスは精子が作れるようになり、メスは子供を作れる体になります〔今道 1979〕。

発情

●日本で飼育されているシマリスでは11月頃から発情が始まり、4月位まで続きます。発情期になると上述したような外部生殖器と性格の変化がみられます。
●発情期には特有の発情行動がみられます。頬を膨らませて「キィーキィー」や「ホロホロ」という声を繰り返し発したり、しゃっくりのようなヒクヒクした行動、一点を凝視するなどの特有の徴候がみられます。食欲が低下したり、毛の光沢がなくなることもあります。発情したオスは性格が狂暴になる傾向があり、人に噛みつくこともあります。メスは2~3週間の周期で1~3日間の発情が繰り返し起こり、外陰部が腫大します〔Kawamichi 1989〕。
シマリス発情
●発情期の間はあまり構わずにそっとしてあげましょう。下手に手を出すと、大怪我をするほど咬みつくので注意してください。

シマリス噛む シマリス

発情したオスは噛みつくので触らない!

交配

●交配はまずお見合いからです。基本的にオスとメス1頭ずつで行います。それぞれのケージを並べて、お互いの匂いをかがせて存在を意識させます。
●メスの2~3週毎に訪れる1~3日の発情期を確認し、発情したオスをあてがわないといけません。相性が悪ければ、すぐにケンカが始まります。このような理由から、シマリスを繁殖させることは難しいです。

繁殖は難しい・・・

妊娠・出産

●妊娠期間は34~35日で〔Hoogland 1995〕、妊娠診断は動物病院で、触診、レントゲン検査やエコー検査で行います。
●妊娠した子供の数によりますが、後半になるとお腹が大きくなってきます。この時期に巣箱の用意をします。
●妊娠中のシマリスには栄養価の高いエサが必要になりますので、ペレットは高カロリーのものに変えるとよいでしょう。
●出産が近づくと、巣箱に床敷などを運んで、巣を作り始めます(営巣)。想像妊娠が起こることもあり、発情行動や営巣が頻繁にみられ、乳腺が腫って母乳が出てきます。
●産まれてくる子供の数は、2~10頭です〔Johnson-Delaney 2002〕。

赤ちゃん・子育て

●新生子は赤子で生まれ、目も耳も閉じた状態です。2~3日齢で毛が生え始め、目が開くのは10日齢くらいからです。
●少量ずつエサを自ら摂り始めますが、消化機能が完全に発達するのは5週齢以降で、完全な離乳は6週齢以降が理想です。
●子育ては母親だけで行いますので、安心して子育てできるような環境やエサの管理を行ってください。出産後は神経質になるため、ケージ内は暗くして静かにしましょう。掃除も毎日やると母親にストレスを与えるので、出産前にきちんとして、しばらくは最低限の掃除にしてください。
●絶対に赤ちゃんには触れないでください。触ると人の匂いがついて、母親が育児放棄をすることがあります。

表:繁殖知識

性成熟 11-13ヵ月齢〔今道 1979〕
繁殖形式 季節繁殖(冬眠明けの春から秋)
発情周期 約2週間
妊娠期間 約30日〔Kawamichi et al.1993〕
産子数 3-7頭〔Kawamichi et al.1993〕
離乳 約60日齢〔川道1992〕

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参考文献

■Clark ME,Kramer Dl.Scatter-hoarding by a larderhoarding rodent:intraspecific variation in the hoarding behaviour of eastern chipmunk,Tamias striatus. Anim Behav 48.p299-308.1994
■Kawamichi M,Kawamichi T.Factors affecting hibernation commencement and spring emergence in Siberian chipmunks (Eutamias sibiricus).In Life in the Cold.Ecological,Physiological,and Molecular Mechanisms.Carey C, Florant GL, Wunder BA, Horwitz B. eds.Westview Press.Boulder.p81-89.1993
■Kawamichi M.Nest structure dynamics and seasonal use of nests by Siberian chipmunks (Eutamias sibiricus).J Mamm 70.p44-57.1989
■Kawamichi T,Kawamichi M.Gestation period and litter size of Siberian chipmunk Eutamias sibiricus lineatus in Hokkaido,northern Japan.J Mamm Soc Japan18.p105-109.1993
■Meredith A.Chipmunks.BSAVA Manual of Exotic Pets 4th ed.Meredith A,Redrobe S.eds.British Small Animal Veterinary Association. Gloucester.UK.p47-51.2002
■Telegin VI.Chipmunks in Western Siberia.Akademia Nauka USSR.Novosibirsk.Rus.p111.1980
■今道友則監.実験動物の飼育管理と手技.ソフトサイエンス社.東京.1979
■川道道枝子.シマリス.冬眠する哺乳類.川道武雄他編.東京大学出版会.東京.p143-186.2000
■川道美枝子.動物たちの地球.哺乳類Ⅱ/9.リス,ビーバー,ヤマアラシほか.朝日新聞社.東京.p260-263.1992
■西原悦男.北東アジア陸生哺乳類誌.朝鮮半島・中国東北篇.鳥海書房.東京.1995

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