夜中にウサギが突然食べなくなり調子が悪そう・・・専門獣医師解説
目次
胃のうっ滞・毛球症の可能性が怪しいです!
素人判断は禁物ですが、状況を把握して対応することで助かるウサギもいます。胃のうっ滞・毛球症であるのかも実際は分かりません。緊急対応を行い、獣医師に的確な情報を伝えることも大切です。
状況確認
- 少しずつ食欲が落ちていませんでしたか?
- 好物だけ食べませんか?
- まったく何も食べないのですか?
前から食欲が落ちていたならば対応が遅いです!
不正咬合、胃のうっ滞・毛球症、肝不全や腎不全などの内臓の病気など色々な病気が考えられますので、この場では鑑別できません。
- 急病でなく前からの病気であった可能性が高いです
好物だけ食べるようであれば翌日の診察で良いでしょう!
不正咬合であれば牧草を食べられません。牧草を食べているようであれば不正咬合は除外できます。少しは食べているならば、食べたエサの量くらい糞は出ているはずです。エサを通常の半分食べているようであれば、糞の数が半分あるいは糞の大きさが半分だと思います。軟便や下痢になっていないかの確認も大切です。排尿しているかも確認し、その量以外に尿色もチェックして下さい。
- それなりに食べて糞や尿も出ているならば、少しだけ安心。翌日にでも診察をうけましょう。
まったく何も食べていないならば急いでください!
素人が手当てをする病気ではありません。すぐに病院に連れていって下さい!とにかく、すぐにウサギに詳しい獣医師に診せて下さい!胃のうっ滞・毛球症、急性胃拡張、腸閉塞は突然に症状が見られます。そして、腹痛やショック状態になるとウサギはぐったりして動かなくなります。
- 早急に夜間救急動物病院で診察をして下さい。
ウサギは腹痛があると、目を細めて辛そうな顔になり、ひどくなると地面にお腹をつけて動かなくなります。お腹あたりがピクピク動かし、歯ぎしりも見られます。お腹を触わると張っています。ショック状態になると、反応が鈍くなり、耳などを触ると冷たいです。ウサギが横になってしまうと、それは末期症状かもしれません。
夜間動物病院探し
ウサギを詳しく診てくれる動物病院でなく、詳しく診てくれる獣医師を探しておかなければなりません!その病態の判断が間違うと急死します。緊急事態にも差がありますので、一概に治療や処置の内容は言えません。夜間診療をしている動物病院まで1時間以上かかる・・・翌日に近隣の動物病院で診てもらう・・・ウサギ専門獣医師でない・・・すべてを満たすことは難しく、最初的な判断は飼い主次第になります!夜中や休診日での対応を、主治医の獣医師と相談して起きましょう。獣医師も24時間対応できませんので、無理は言わないて下さい。
動物病院への情報提供
以下の項目を獣医師に伝えて下さい。
- 食欲は0%?50%?
- 糞の状態は?
- 尿の状態は?
- 目を細めていないか?
- お腹を地面につけていないか?
- お腹のあたりがピクピクしていないか?
- 歯ぎしりしていないか?
- お腹が張っていないか?
- 体が冷たくないか?
対応
できることはごくわずかですが、最低限の対応を解説します。下記の方法を行い、ウサギの状態が悪化しても、当方は責任を負えませんのでご了承下さい。
その1
無理にエサを与えないで下さい。口にお水をスポイトなどで与えてみてください。自ら飲むようであれば、少量にとどめます。ペット用の電解質飲料があれば、水よりもよいです。
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その2
体温が極端に低い場合は、大至急保温をして下さい。ホカロンや湯たんぽを体の周りに置いたり、ペット用のヒーターの上にのせたり、エアコンで室温を上げたりなどの対策をしてください。数十分毎にウサギを触って体温が上がってきているかを確認して、火傷や体温が高くなり過ぎていないか確認して下さい。ウサギは低体温になるとショック状態から回復しない特徴があります。
その3
腹痛に関しては、お腹を軽くさすってあげてください。強く押したり、無理なマッサージは不要です。お腹に手を当てるだけでも、温かくなり、胃腸の動きがよくなるかもしれません。
その4
少しづつウサギが動き出してくるようであれば、良くなっている可能性がありますが、完全に安心はできません。残念ながら、ウサギが横たわってしまい、呼吸が早くなっていると、ほぼ助からない可能性が高いです。この状態では、車での移動にも耐えられないでしょう。
まとめ
胃のうっ滞・毛球症、急性胃拡張、腸閉塞にせよ、軽度のものから重度のものもあります。突然、状態が悪化するものもいれば、少しづつ悪くなるものもあります。治るのも、翌日にはケロッとして復活するものもいれば、突然死することもあります。もちろん、数日~数週間かけて治ることもあります。病状や進行が一定でなく、予測できないため、怖い病気と思って下さい。病気の程度だけでなく、ウサギの年齢や体力も生死を左右しますので、一概にはいえません。もしも復活しても、念のために動物病院で診察は受けて、獣医師の診断や治療にしたがって下さい。
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