専門獣医師が解説するフェレットのジステンパー~死亡率100%?
ジステンパーはウイルス
ジステンパーとは人間の麻疹(はしか)に近いウイルスの感染症です。犬に感染することで有名ですが、そのほかにもアライグマ、キツネなどにも感染し、二ホンオオカミが絶滅した原因にもなっています。
原因は?
ジステンパーウイルスは感染したくしゃみや鼻水などの分泌物により感染します。唾液、糞やオシッコなどの体液などの接触で感染する場合と、鼻水やくしゃみなどで空気感染する場合があります。空気感染をするので、接触がなくても同じ部屋にいるだけでも感染します。
症状は?
ジステンパーウイルスによる症状は、皮膚病、食欲不振、鼻汁、下痢や嘔吐、気管支炎や肺炎、神経症状などです。しかし、フェレットでは皮膚病のみが最初にみられることが多く、鼻や口周りの皮膚炎が特徴です。
皮膚病は肉球なども硬くなるような症状も見られます。末期ではウイルスが神経系に達して、痙攣発作などの神経症状を示して死亡します。死亡率は非常に高いです。
診断はどうするの?
血液検査あるいは体液からの遺伝子(PCR)検査で診断ができます。
治療・予防は?
ウイルスを直接死滅させる治療はありませんので、ワクチンで予防接種をするしかありません。しかし、フェレットに対するジステンパーのワクチンには問題が多く、以下のページをしっかりと読んでください。
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