専門獣医師が解説するフェレットの歯周病 ・ 歯石対策
目次
口の中を覗いてみて!
歯茎が赤くなっていませんか?歯石ついていませんか?犬歯が折れていませんか?フェレットは歯周病が多いので、きちんとしたメンテナンスが必要になります。
歯周病はなぜ起こるの?
歯周病は食生活が原因です。フェレットはエサを少量ずつ一日に何度も分けて食べます。夜中に起きて食べることもあるため、口の中は常に食べ物が付着した状態が続くので、歯石がつきやすいのです。赤ちゃんのフェレットには流動状の柔らかいエサを与えますが、大人のフェレットにも柔らかい餌や半生フードを与えていると歯石がつきやすくなり、歯肉炎が起こります。ケージを噛んで犬歯が折れる事故もあります。折れると歯が腐って炎症を起こすことがあります。
歯周病になると
歯肉炎や歯石がついて出血がみられ、口も臭くなっていきます。歯肉が少しずつ失くなっていき、歯が抜け落ちます。歯が折れたり、歯の根本に感染が起こり膿むこともあり(根尖周囲膿瘍)、顔が腫れることもあります。
歯周病対策しましょう!
- 餌を硬いペレット(ドライフード)にする
- 甘いおやつはやめる
- 歯磨きをする
- 歯石をとる
- 歯石をつきにくくするサプリメントを与える
- ひどい歯は動物病院で抜歯をする
餌をドライフードにする
水分を含んでいる柔らかい餌でなく、ドライフードといって水分を含んでいない固いエサにしてください。ドライフードは食べ物が歯につきにくく、歯についた歯石を落とすため、歯周病になりにくいです。
甘いおやつはやめる
おやつなど人間用の食べ物は糖分を多く含んでいるため、なるべく与えないようにしてください。糖分は歯のエナメル質を溶かし、虫歯になります。
歯磨きをする
歯磨きは簡単に汚れを取り除くだけでも効果があります。小さいうちから歯みがきを習慣化させるとよいです。歯磨きは、爪切りや耳掃除と同じように、フェレットが動かないようにしっかりと固定します。動かないように頭を手で抑えながら、歯の表面を専用ブラシで数回擦ります。
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どっちがよい?使ってみて?
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歯が小さいので、磨いていると歯茎から出血が見られることもありますので注意して下さい。もし歯ブラシがなければ指にガーゼを巻いて、歯の表面を擦るだけでもよいです。犬歯と手前の奥歯くらいしか磨けないと思います。
ガーゼ代わりにコレ!
結構使えるという声が・・・!
歯磨きは1~2日に1回、1週間に1回などできる範囲で無理しないで下さい。実際にはフェレットは暴れて抵抗し、上手く歯磨できないことがほとんどです。無理に行わないようにしましょう。
歯石をとる
フェレットの吐く息が臭くなってきたり、歯の表面に歯石が多くつきはじめたら、動物病院で、歯石を除去してもらって下さい。フェレットが暴れないように麻酔をかけますので、獣医師とよく相談して下さい
デンタルグッズを利用する
おもちゃを噛むことにより、自然に歯磨き効果があるものや、歯石をとる商品があります。虫歯予防や歯石の沈着予防に効果的な歯磨きに代わりになる商品があります。歯磨きがストレスでできないことが多く、以下のオーラルガードは歯肉の炎症も改善させます。
これエサに混ぜるだけ!めちゃ簡単!
ペレットにふりかけて食べさせるだけ。薬に少し粘り気があり、口の中に残り、歯石をつきにくくします!
ひどい歯は動物病院で抜歯をする
歯が腐っていたり、歯の根本が膿んでいる場合は、動物病院で抜歯などをしないといけません。
まとめ
フェレットにとって歯のケアーはストレスにならないように、一番いい方法を選択しましょう。歯磨きよりもデンタルサプリメントをエサにかけて与えることしか出来ないフェレットが多いのが現実です。
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