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専門獣医師が解説するフェレットのエストロゲン中毒~なったら死んじゃいます!

 2019/05/02 3 フェレットの病気 この記事は約 2 分で読めます。 6,084 Views

自分のホルモンで死ぬ?

発情したメスを交尾をさせないと、発情が持続して命の危険にさらされてしまいます。野生ではオスと交尾をして、発情がおさまりますので、問題がありません。

なぜなるの?

卵巣があるメスのフェレットは、発情して交尾が行われなかった場合は排卵されず、発情が4~6ヵ月間続します。卵巣から女性ホルモン(エストロゲン)が持続的に分泌し、体に悪影響を及ぼします。エストロゲンは悪いホルモンではないのですが、高濃度で長期間分泌することがよくないのです。また副腎疾患により、エストロゲンが過剰に分泌することでも発生します。

どんな症状?

発情すると外陰部は腫大しますが、他に脱毛と造血器である骨髄の機能を抑制します。その結果、貧血(赤血球減少)、白血球減少、血小板減少などの再生不良性貧血を起こします。

フェレット貧血

貧血が起こると元気がなくなり、白血球減少になると感染が起こりやすくなり、血小板減少になると血が止まりにくくなり、胃や腸から出血して、メレナ(黒色の下痢)紫班(しはん)(皮膚からの微出血)が見られます。

フェレッ紫班

発情期して交尾していないメスの50%が発症し、30%が死亡します。

対策や治療はあるの?

発情してから1ヵ月以上放置するのは大変危険です。オスと交尾させるか、ゴナドトロピン放出ホルモンまたはゴナドトロピンの注射をすることで排卵を誘発させます。再生不良性貧血まで起こると、残念ながら大半はたすかりません。

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