専門獣医師が解説するミーアキャットの肛門腺摘出手術~した方がよいですか?
オスは嗅います
オスは肛門に1対の臭腺(しゅうせん)があり、これを肛門腺(こうもんせん)と呼ばれます。白色~黄褐色の分泌物を興奮したり、発情すると放ちますが、特有のきつい嗅いがします。オスは肛門腺からの分泌物のためにメスよりも嗅います。オスの嗅いは肛門腺からの分泌物だけでなく、肛門周囲の細かい分泌腺や体全体の体臭も関与します。下の写真の右側の白色の点が肛門腺の開口部です。その周囲の茶褐色の領域が細かい分泌腺です。
肛門腺を取ると嗅わなくなる?
嗅いは確かに減りますが、完全に嗅わなくなるわけではありません。体臭はある程度は残ります。
手術はどんな感じ?
全身麻酔で行います。1対の肛門腺を一度の手術で摘出を行います。健康な個体でないと全身麻酔から覚めないこともあるので、経験のある獣医師に手術は依頼しましょう。
同時に去勢もした方がよいの?
一度の麻酔で、去勢手術も可能なら行った方がよいです。体臭も、オシッコによるマーキングも減ります。
手術は何歳の時にやるの?
性成熟する前に行った方が効果的ですが、体の大きさや体力なども考慮すると、3~5ヵ月齢で手術をするのが理想になります。