専門獣医師が解説するトカゲのスティックテール病~ポッキーみたいな尾
病名じゃないの?
ヒョウモントカゲモドキのスティックテール病(Stick tail disease)は爬虫類の愛好家で使用されていますが、病名ではなく体重減少の症状を指す俗称であり、誤解されています。
尾に栄養
ヤモリなどの小型~中型のトカゲは、代謝が比較的高いために、餌を頻繁に食べる必要があります。そのため、寒い時期や病気の時などは栄養が取れないことから、尾に脂肪を蓄積しておいてエネルギーとして利用します。つまり、ヤモリであれば尾の太さで栄養状態が確認できます。
クリプトに注意?
病気あるいは栄養失調になると体重は加速的に減少します。つまり非常に高い代謝を持つ一方で、飢餓にると尾の脂肪もエネルギーとして急速に使用される結果、細くなり、尾(Tail)が棒(Stick)のように見えることから命名されました。多くの原因が考えられていますが、下痢および体重減少を示すヒョウモントカゲで多発するクリプトスポリジウム感染症の症状の際によく使用されていますが、実際の原因は検査をしてみないと分かりません。いずれにせよ、急いで対応した方がよい状況であるのに間違いはありません。動物病院で診察を早急に受けて下さい。
爬虫類の餌と病気について
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