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専門獣医師が解説するエキゾのアニマルへのセレニア投与〔獣医師向け〕

 2022/11/28 7 診察・治療   2,330 Views

セレニア

ファイザー社(現ゾエティス社)で開発されたマロピタントクエン酸塩を主成分とする犬および猫用の制吐剤です。本剤はニューロキニン-1(NK1)受容体拮抗作用によるサブスタンスPの選択的拮抗薬で、中枢神経系における嘔吐反射を阻害します。その制吐作用は広範で、中枢性および末梢性のいずれの嘔吐にも有効です。犬と猫では体重1kg当たり本剤0.1mL(マロピタントとして1mg)をSID(1日1回)、最大5日間まで皮下投与(SC)して治療します。

ウサギ

1mg/kg IV SC〔Ozawa et al. 2019〕

ウサギでは胃腸運動を正常化にする目的で1 mg/kgのSCが現在のところ推奨されています。Ozawaら(2019)の実験では、11頭のニュージーランド ホワイト種 への IV および SC 投与後のマロピタント クエン酸塩の 24 時間後のウサギの血漿中濃度は、24 時間後のイヌの濃度と同様で処理当日と処理後 1 日で糞便量の増加が検出されました。 4頭のウサギは、SC注射後に注射部位で局所皮膚反応を発症したが、検出された最も一般的な副作用でした。糞便量の増加は、胃腸の運動性への影響を示唆している可能性があります。追加の薬力学および複数回投与試験が必要です〔Ozawa  et al.2019〕。

フェレット

1mg/kg SC SID〔Oglesbee 2011〕

フェレットの制吐剤として1 mg/kg SC SIDと書物に記載がありますが〔 Oglesbee BL 2011〕、明確な裏付けはありません

1~2mg/㎏ SC BID〔Mones et al.2022〕

鳥類のデータは不足しているにもかかわらず、経験的に投与されていることが現状で(商業誌では全種において1~2mg/㎏ SC SID)、私的な感想では効果的と思われます。で投与が記載されています。しかし、2002年にMonesらがマロピタントクエン酸塩を 1 および 2 mg/kg を 8 羽の鶏を行い、1または2mg/kg SC の用量を 12 ~ 24 時間毎に投与することで、犬と同様の目標血漿濃度 (90ng/mL) を超えて維持できることを証明しました〔Mones et al.2022>〕。これらのデータからは、鳥類における対しては1~2mg/㎏ SC BIDが理想的であると言えます。

参考文献

■Mones AB et al.Pharmacokinetics of maropitant citrate in Rhode Island Red chickens (Gallus gallus domesticus) following subcutaneous administration.
J Vet Pharmacol Ther45(5):495-500.2022
■Oglesbee BL.Ferrets.In Blackwell’s Five Minute Veterinary Consult.Oglesbee BL ed.2011
■Ozawa SM,Hawkins MG,Drazenovich TL,Kass PH, Knych HK.Pharmacokinetics of maropitant citrate in New Zealand White rabbits (Oryctolagus cuniculus).Am J Vet R80(10):963-968.2019

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