専門獣医師が解説するキャンベルハムスター〔Ver.2〕怒りんぼうハムスター！

性格

性格がきついものが多く、特に白色やクリーム色系は噛み癖があります。

身体

ジャンガリアンハムスターには赤目やブドウ目はいませんが、キャンベルハムスターでは、黒目、赤目、ブドウ目の全ての色がいます。外観で似ているジャンガリアンハムスターと以下の点で鑑別します。

キャンベルハムスターは糖尿病遺伝子を持っており、糖尿病になりやすいです。

品種

キャンベルハムスターは毛色と毛の長さや毛質によって品種が分けられています。流通している多くが毛が短い短毛種ですが、長い毛を持った長毛種もいます。光沢のある毛や縮れた毛のような毛質を持ったハムスターもおり、それぞれの毛色に毛の長さや毛質の組み合わせで、沢山の品種が作られています。

しかし、キャンベルハムスターの毛色は大きく二種類の系統があり、通常の野生色(アグーチ)のように背中側とお腹側で色が分かれるアグーチと、全身が一色になるセルフに分けることもあります（アグーチは野生色を表す場合もあります）。

ノーマル(アグーチ)

https://simple.m.wikipedia.org/wiki/Campbell%27s_dwarf_hamster

背中は灰褐色系で茶色の毛が強く入り、お腹側は白色を帯びています。目は黒目で、耳は暗灰色です。背中にはジャンガリアンハムスターと同様に１本の線模様(ストライプ)が走行しています。脇腹に背中とお腹の色の境目部分にクリーム色のアーチ状模様が入り、この部分の形状をホタテ貝になぞらえてスカラップ(Scallop)と呼ぶこともあります。

以下アグーチ

アージェント

アルビノイエローとも呼ばれるアルビの一種です。背中は黄色～橙色で、シナモンとも呼ばれ、背中の線は茶色を帯びた灰色です。腹部は白色を帯びています。目は赤目で、耳は肌色です。アージェント(Argente)は、フランス語で、銀食器もしくは銀メッキを意味します。

オパール

オパールはジャンガリアンハムスターのサファイアに相当する毛色とされ、より茶色を帯びて薄い色にみえます。黒目で、耳は灰色です。

 ベージュ

明るい茶色を帯びた灰褐色、お腹は白色を帯びています。

ライラックフォーン

青みをおびた淡い黄色となります。

アルビノ

黒色色素を欠くために全身が白色で、赤目をしています。

ブラック

全身が黒色ですが、黒色の濃淡の幅は広く、濃灰色～漆黒と多様です。多くは手足やのど元に白色が入ります。

ブルー

全身が全体的に青みがかったグレーの毛色となります。

チョコレート

全身がチョコレート色の毛色となる

チョコレート

全身が紫がかったグレートなる毛色です。

以下模様

パイド

パイドは白色の斑模様が入ったもので、様々な毛色にみられます。なお、パイドは劣性(潜性)致死遺伝子を持っています。
　

プラチナ

毛先が白色化し、毛色が白くなったように見えます。

以下毛質

サテン

光沢のある毛質。同じ毛色でも、サテンとそうでないものでは違う色に見えることがあります。

ロングコート

毛が長い種類ですが、ゴールデンハムスターの長毛種ほど毛は長くなりません。

レックス

毛が根元からカールしたようになり、ヒゲもカールします。

キャンベルハムスターを詳しく解説している本はコチラ！

参考文献
■Allen GM.The mammals of China and Mongolia.American Museum of Natural History.New York:p1,729.1938
■Campbell CW.Travels in Mongolia,1902–A journey by CW.Campbell,the British Consul in China.The Stationery Office.2000
■Hollister N.New mammals from the highlands of Siberia60 (14).Smithsonian Institution:1–6.Retrieved 8 April 2012.1912
■Oldfield T.A new Cricetulus from Mongolia.Journal of Natural History15(87):322–323.1905
■Reeder DM eds.Mammal Species of the World:A Taxonomic and Geographic Reference(3rd ed.).Johns Hopkins University Press:p1045.2005