総排泄腔

クロアカ
総排泄腔(そうはいせつくう)とは、多くの魚類、両生類や爬虫類、鳥類、一部の哺乳類に見られる内臓の一つの空間です。糞を排泄する消化管の終末開口部(直腸)、左右の腎臓で作った尿を排泄する尿管の開口部、および左右の生殖腺(精巣や卵巣)の導管である精管または卵管の開口部がそれぞれ別々に体外へ開口するのではなく、共通の総排出腔と呼ばれる空間につながっています。総排出腔をもつ動物では、糞や尿も卵や精子も、同じ穴から体外に排出されます。爬虫類では膀胱のあるものとないものがおり、ある種類だと膀胱も総排泄腔に開口しています。総排泄腔は英語でクロアカ(Cloaca)と言います。
図:トカゲの総排泄腔
総排泄孔
空間を指すのが総排泄腔であり、外観から見てお尻の穴に見える所が総排泄孔(そうはいせつこう)と呼びます。
クロアカがある哺乳類って?
カモノハシ目は総排泄腔を持つが、他にも有袋類、モグラの一部の種類、ビーバーにもあるが、その構造は、カモノハシとはやや異なります。カモノハシは鳥類や爬虫類などと同様ですが、有袋類やモグラは、膀胱と子宮は総排出腔に開口していますが、直腸はこれとは分離しており、総排出口とは別にあります。