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オウム病ってどんな病気?

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オウム病=クラミジア感染症?

●クラミジアは細胞内で増殖する微生物で細菌やウイルスとは違います。
●クラミジアにはクラミジア トラコーマ(Chlamydia trachomatis)とクラミドフィラ シッタシChlamydophila psittaci) 、クラミドフィラ ニューモニアエ(Chlamydophila pneumoniae)などいくつかの種類がいます。昔はクラミドフィラ シッタシChlamydophila psittaci) 、クラミドフィラ ニューモニアエ(Chlamydophila pneumoniae)はクラミジア属(Chlamydia)に分類されていたので、今でも寛容的にクラミジアと呼ばれています。
●鳥で有名なオウム病はオウム病クラミジア(Chlamydophila psittaci)によるもので、オウム・インコなどの鳥から人に感染し,肺炎(クラミジア肺炎)などを起こすことが知られています(人獣共通感染症)。多くの鳥がオウム病クラミジアを持っているとも言われていました。

人のクラミジア肺炎は全てが鳥が原因でない

●人のクラミジア肺炎は、クラミジア トラコーマ(赤ちゃんが感染した母親からうつったり、成人では性感染症としうつる)とクラミジア ニューモニア(慢性の肺炎)によるもので、オウム病クラミジアとは病態や対応が異なるため、区別して扱われています。この2つは人の法律の感染症法(感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律)クラミジア肺炎とされ、医療機関の対処法をはじめ法的な対策を可能としています。
●つまり人がクラミジアによって肺炎が起きても、鳥からうつったものとは限りません。クラミジアの何の種類によるものか確認しないといけません。

ではオウム病の話に移りましょう!

全ての鳥にかかるの?

●鳥全般に感染ならびに保菌します。オウムだけでなく100種以上から報告されています。飼い鳥ではオカメインコ、セキセイインコ、ラブバードなどのインコ類、特に幼鳥に多く発見され、他にはハトや九官鳥で最も多く発症しています。カナリアやフィンチでは少ないですが発症します。

症状は?

●感染した鳥の多くは無症状で、保菌した状態で間欠的に排菌します。

●保菌鳥は輸送などのストレス、栄養不良などのが発生要因となって、症状が出ます。症状は鳥によって軽症から重症まで様々であり、ヒナでは急死することもあります。
●症状は特異的でなく、元気と食欲がなくなり、結膜炎、鼻水やくしゃみ、肺炎や気嚢炎などの呼吸器症状が主ですが、呼吸器には異常が見られず、下痢や軟便だけのこともあります。脳炎などの神経症状も起こることもあります。
セキセイインコ

ちなみに人の症状は?

●人の症状も様々で、軽度のインフルエンザ様の症状から,多臓器障害を伴う重症まで様々です。悪心や嘔吐を伴う場合もあります。

鳥の保菌率を調べると・・・

●鳥がオウム病クラミジアをどれ位の割合で保菌しているのか?色々と調べられています。陽性率は以下の通りです。

  • 健康鳥の30~50%〔福士1997〕
  • 輸入されたオウム・インコの約70%〔国井ら1993〕
  • 国内のペットショップ・一般家庭・動物園など で飼育されているオウム・インコ類の10.0~31.7%〔宮下ら1997〕

どんなふうに感染するの?

●感染した鳥の糞にはクラミジアの粒子が多数含まれ、乾燥に強く,環境中で数ヵ月間にも渡って感染力を保っています。糞以外にも飛沫した体液、鼻水を吸入や摂取したことでも感染します。同居鳥や母鳥がヒナにエサを与える際に感染する危険性がとても高いでです。
●ヒナや幼鳥で感染した場合、体内でクラミジアは肝臓や脾臓に存在して断続的に糞に排泄され、いわゆるキャリアとなります。キャリアとなった鳥は、ストレスによって体内でクラミジアが増殖して感染源となります。

えっ、検査にもコツがあるの?

●意外と検査は難しいです。保有鳥は発症の有無に関わらず、常に糞にクラミジアを排泄しているわけではありません。一度の検査で陰性であっても、確定できません。複数回の検査をお薦めします。
●現在は遺伝子検査(PCR)で検査することが確実です。検査材料としては、糞や血液などをサンプルにします。血液のみでは、保菌しているかどうかの確認になりますが、糞の場合は、断続的に排菌されるため、保菌と排菌しているかの2つを確認できます。2~3日分以上の糞を集めてサンプルとすると良いでしょう。

治療どうするの?

●クラミジアは粒子状の時には細胞内に取り込まれ、この状態の時には薬が効きません。細胞内に取り込まれた基本小体が、網状体に変化して増殖を繰り返して、再び基本小体になります。細胞内が基本小体で一杯になると、細胞は破壊されて、基本小体が周囲の細胞にばら撒かれます。このサイクルを繰り返しています。治療するためには、抗生剤が効く網状体の時にクラミジアを減らさないといけないので、完治させるには長期間の治療が必要になります。45日間の連続して投薬を続けてもらっています〔Smith et al.2005〕。

ちなみに消毒液は何使えばよいの?

●クラミジアは消毒や熱に弱く、一般の細菌と同様の対応と考えられています。乾燥した糞にクラミジアが存在している可能性があるので、まずはケージをきちんと熱湯で消毒し、最後に消毒薬できれいにしてあげましょう。

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まとめ

新しく鳥を飼ってきて、一緒にする場合は注意したいのがオウム病ですね。鳥に負担の少ない遺伝子検査なので、同じケージに入れる前に、ぜひ受けて下さい。また、家族に赤ちゃんや老人など免疫力が弱い方がいる場合、オウム病を心配している飼い主ならば、検査を受けるべきでしょう。

参考文献
■Smith KA,Bradley KK,Stobierski MG,Tengelsen LA.Compendium of measures to control Chlamydophila psittaci (formerly Chlamydia psittaci) infection among humans (psittacosis)and pet birds.JAVMA 226.532-539.2005
■福士秀人.Chlamydia psittaci感染症の原因と問題点.千葉俊三,沼崎啓編.クラミジア・ニューモ ニア感染症の現状と対策.ライフ・サイエンス.東京.194‐200.1997
■国井乙彦,紺野昌俊,佐藤慶介他.感染症の現状と対策.日本医師会.東京.174‐176.1993
■宮下修行,二木芳人.自然食.ペットブームへの警鐘.オウム病.小児科38.1209‐1216.1997

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