ハムスター太っていない?
の肥満の状態を確かめるためには、定期的にハムスターの体重を計って、体重の増減をチェックすることが大切です。最低でも1ヵ月に1 回はクッキングスケールなどで体重を測定し、記録しておきましょう。ジャンガリアンハムスターやキャンベルハムスターは個体によっての体重の幅があるため、何グラム以上が太っているなどの明確な基準はありませんが、計る度に体重が増加している場合は注意して下さい。
表:ハムスターの標準体重と肥満体重の目安
種類 |
標準体重 |
肥満 |
ゴールデンハムスター |
オス |
120~140g |
150g以上 |
メス |
130~160g |
170g以上 |
ジャンガリアンハムスター
キャンベルハムスター |
30~45g |
55g以上 |
ロボロフスキーハムスター |
15~30g |
40g以上 |
体重測定法
ハムスターを直接クッキングスケールの上に乗せても、動いてしまって正確に計れないことがあるため、ケースの中に入れて重さを測定し、その後ケースの重さを引くという方法で行います。また、ハムスターは頬袋に餌をため込む習性があり、ゴールデンハムスターでは1~2g前後の誤差が生じる可能性があります。そんなときはなるべく毎日同じ時刻に餌を与え、毎日同じ時刻に、こまめに体重を測るとよいでしょう。
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0.1g単位で計らないと意味なし!
肥満になると・・・
肥満になると、眼球突出(白目が見える)、四肢のつけ根の皮膚がたるむ、転んでも起き上がれないなどの目につきます。そして、皮膚がたるんでの脱毛ならびに皮膚病(アレルギー性皮膚炎が起こりやすい)、脂肪肝や動脈硬化、腎不全などの疾病が発生しやすくなります。結果的に短命で終わるハムスターが多いです。
肥満の原因
- カロリーオーバー
- 運動不足
- ジャンガリアンハムスターの季節的変動
- 肥満遺伝子を持つジャンガリアンハムスターのイエロー
季節的変動と肥満遺伝子
野生のジャンガリアンハムスターは冬は過酷な寒冷になるため、皮下脂肪をため込みす。その名残で季節的に体重が変動する個体が、ペットでもまれに見らえます。体重は一年を通して劇的に変化します〔Bartness et al.1985〕。ジャンガリアンハムスターのイエロー(プディング)は生まれつきに肥満になりやすい遺伝子を持っていますので、太りやすくなります。
肥満対策
肥満である場合は、飼い主が責任を持ってハムスターのダイエットをしてあげましょう。具体的には以下の方法があげられます。
- 餌の量を減らす
- カロリーの多い餌をやめる
- ダイエット用ペレットに変更する
- 回し車を回しやすい物に変える
- 好きなトンネルを与える
- 広いケージに変える
- ケージの外で遊ばせる
- ダイエットサプリメントを与える
給餌量減少
餌の量を減らす
健常体のハムスターが1日に摂取するエサの量は、体重の10~15%と言われておりますす。あるいはペレットが主食であれば、1日も給餌量が記載されています。理論的にその量の約80%のみ給餌すれば、無理なくダイエットできるはずです。ただし、ハムスターは餌を小屋に蓄えたりして、実際に食べている量は正確には分からないのが欠点になります。
昼間は野菜だけにする
基本的に夜行性のハムスターは昼間は睡眠をとり、夜に起きだして活動します。しかし、ゴールデンハムスターはエサを一気に食べ ずに、約2時間毎に少量を食べる習性があり〔Borer et al.1979〕、昼間も起きだしてエサを口にすることが多いです。そのため、野菜で軟便や下痢をしないハムスターであれば、昼はペレットや種類を抜いて野菜だけにすることで、カロリーが低い野菜でダイエットになります。
カロリーが多い餌をやめる
ハムスターのエサで最も脂肪が多いものはヒマワリの種子で、高脂肪高カロリー以外にも低カルシウムで栄養が偏っており、主食にはなりません。また、お菓子やおやつも糖類が多く、カロリーオーバーになります。ペレットの甘味料もカロリーが多くなるため、成分のチェックも必要です。
ダイエット用ペレットに変更する
ペレットも以下のようなカロリーが低い商品もあり、減量用に使用されます。ただし多くが嗜好性が高くないことが欠点になります。
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回し車を回しやすいものに変える
適切な回し車でないと、ハムスターは回してくれません。部品が劣化していたりしてうまく回らない、小さ過ぎて回さない、反対に大きすぎて回しにくいなど・・・考慮する点がいくつもあります。買ったばかりのころはぴったりだった大きさの回し車も、ハムスターが成長するとサイズが合わなくなって遊ばなくなってしまうことがあります。
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好きなトンネルを与える
ハムスターは潜る習性があるため、トンネルに潜って遊ぶことを好みます。市販のトンネル以外にトイレットペーパーの芯など使用できます。
広いケージに変える
床面積が広いケージならハムスターは走り回って運動をすることが可能で、長いトンネルや大きな架台も設置でき、色々な動きの幅が出てきます。ケージが狭すぎると感じたなら、思い切って広いケージに買い替えるのもよいと思います。
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ケージの外で遊ばせる
ハムスターをケージの外に出して、広い部屋の中で思い切り遊ばせるのが効果的ですが、部屋の外に出でしまったり、家具の隙間に入ってしまって出てこなかったり、観葉植物や電気コードをかじっての事故の可能性もあります。大きなサークルを設置しないといけません。
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ダイエットサプリメントを与える
デキストリンが配合されているサプリメントは、脂肪や糖類の吸収を阻止してカロリーオーバーを予防できます。ペレットに振り替けるか、給水器に混ぜてお使い下さい。1/4包を50mLの飲み水に溶いて与えて下さい。
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ゴールデンハムスターはダイエット後のリバウンドが起こらない?
ゴールデンハムスターはマウスやラットと異なり、ダイエット後のリバウンド過食は起こらないそうです〔Silverman et al.1976〕。ダイエットを頑張れば、その体型をキープすることも可能です。
参考文献
■Bartness TJ,Wade GN.Photoperiodic control of seasonal body weight cycles in hamsters(Abstract).Neurosci Biobehav Rev9(4):1985
■Borer et al.Physiological and behavioral responses to starvation in the golden hamster.Am J Physiol236.p105-112.1979
■Silverman et al. Absence of Post-Fast Food Compensation in the Golden Hamster(Mesocricetus auratus).Physiol Behav17.271-285.1976