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アカミミガメってどんなカメ?|知らないといけない生態と特徴

1 水ガメの種類・生態・特徴 この記事は約 7 分で読めます。 174 Views

耳が赤くないアカミミガメもいます

●アカミミガメはヌマガメ科アカミミガメ属に属します。4亜種に分かれいますが、外観が類似している近縁種、それらとの交雑種も含めて広義的にアカミミガメと呼ばれています。

●アカミミガメはアメリカでペット用として大量に繁殖されていました。そのため価格が安くなり、世界中にペットとして広まっりました。
●現在世界各地に帰化・定着して問題となっています。本邦でも1960 年代より輸入され始め、遺棄されたと思われる個体が帰化し、全国で見られる種類になりました〔安川 2007(3)〕。
アカミミガメ
●適応能力が高く、イシガメやクサガメなどの日本固有種よりも数が増えて、生態系を脅かす存在になっています。


●アカミミガメならびに近縁種は、外貌が類似しているため鑑別が非常に難しいですが、現地での生息数ならびに日本で帰化した個体数で圧倒的に多い種類はミシシッピアカミミガメです。
●2014年1月、環境省はアかミミガメが国内の生態系を脅かす恐れあるために「特定外来生物」に指定する方針を固めました。今後、輸入が禁止され、飼育については環境省の飼育許可を得る可能性があります。
●アカミミガメ属のカメはスライダー(Slider)とも呼ばれ、「滑る者」という意味です。日光浴などをしている最中に、外敵である猛禽類や捕食動物が近づくと驚いて、水中に滑るように逃げることが由来とされています。

分類・生態

分類

カメ目潜頸亜目ヌマガメ科アカミミガメ属
学名:Trachemys scripta
英名:Common slider
別名:スライダーガメ、スライダータートル

分布

アメリカ南東部からメキシコ北東部の国境地帯まで
アカミミガメ分布地図

生態

●環境:河川、池、湖沼など
●行動
・底質が柔らかく水草が繁茂し、日光浴に適した陸場の多い水深のある流れの緩やかな流水域や止水域を好みます。海水への抵抗力も高く、時に汽水域にも進出することがあります。
アカミミガメ アカミミガメ
・昼行性で、夜は泥の中や池や浅瀬のふちで休んでいます。
・冬になると冬眠して越冬します。しかし、温暖な地域の個体群は冬眠しません。
●食性
・雑食性で、子魚、イモリやカエルなどの両生類、甲虫などの昆虫、巻貝、エビやカニなどの甲殻類、ミミズなどの軟体動物、植物の葉や花、藻などを食べています。
アカミミガメ
・他のカメの卵を食べる習性もあり、日本産のカメは競合だけでなく、卵が捕食されることも減少に繋がっています。
・幼体は肉食性が強いですが、成長に伴い植物を食べる量が増えてきます。
●寿命:30~40年

身体

●甲長:最大28 cm

亜種

●昔アカミミガメは14 種前後の亜種に分類されていましたが、現在は、キバラガメ、ミシシッピアカミミガメ、カンバーランドキミミガメ、そして新種のリオグランデアカミミガメの4亜種です〔安川 2007(3)〕。
●中でもミシシッピアカミミガメは繁殖(CB)個体が繁殖で増え、他の亜種との交雑種が多く流通しています。

ミシシッピアカミミガメ(T. s. elegans

●ミシシッピアカミミガメの学名であるelegansは優雅なという意味で、名前の通り身体にきれいな模様がはいっています。
●頭の横に橙色~赤色の太い1本の帯が入るのが特徴で、和名のアカミミガメ、英名のRed-eared slider の由来になっています〔安川 2007(3)〕。
アカミミガメ
●幼体は全身が鮮やかな緑色であるため、ミドリガメと呼ばれています。
アカミミガメ ミドリガメ

ミドリガメは本名ではなく、あだ名です!

●背甲は緑褐色で、各甲板に細い黄色の筋模様が入り、この模様は複雑で変異が大きいです。
ミシシッピアカミミガメ ミシシッピアカミミガメ
●腹甲は不規則な暗色の腹甲斑が入ります。
ミシシッピアカミミガメ アカミミガメ
●甲羅の色は年とともに茶褐色になり、筋模様がくすんだり、また黒化したりすることもあります。
ミシシッピアカミミガメ 

キバラガメ(T.s.scripta

●アカミミガメの基亜種で、本種は亜種間交雑個体と思われる個体が多く流通しているため、外見の特徴もバラエティーに富んでいます。
●背甲は濃い緑褐色で、黄色い線が模様になって入っていますが、模様には個体差があり、様々な濃さや柄が存在します
キバラガメ
●腹甲は黄色で、和名のキバラガメ、英名のYellow-bellied sliderの由来になっています。しかし、左右の喉甲板にのみ1つずつ輪状の暗色の腹甲斑が入ることもあります。
キバラガメ

お腹が黄色いキバラガメ

●頭の横には太い黄色の筋が、SあるいはZ字の模様を描いてみられますが、個体差あるいは交雑種では、模様が少なかったり、赤色を帯びることがあります〔安川 2007(3)〕。
キバラガメの顔  キバラガメの顔

カンバーランドキミミガメ(T.s.troostii

●カンバーランドキミミガメは、アカミミガメの中で最も小型の亜種です。

●ミシシッピアカミミガメとキバラガメの交雑種とみなす説もありますが、詳細は不明です〔安川 2007(3)〕。
●背甲は濃い緑褐色で、黄色の筋模様が入ります。
かんバーランドキバラガメ 
●頭の横には細い黄色~黄橙色の太い1本の帯模様が入り、下顎にも1本の太く黄色い帯がみられます。
キミミガメ
●腹甲の各甲板には小型の暗色の腹甲斑が入ることで、キバラガメとは区別されます〔安川 2007(3)〕。

カンバーランドキミミガメは黄色い耳したアカミミガメ

キミミガメ

リオグランデアカミミガメ(T.s.subsp

●アカミミガメの分布域であるリオグランデ川の下流周囲に分布し、分類学的に正式な亜種ではありません。
●基本的にミシシッピアカミミガメと似ていますが、頭の横の赤色の帯がより太く、帯が目から離れた所から始まり、首の細い縞模様につながらないのが特徴です〔安川 2007(3)〕。
リオグランデアカミミガメ
赤耳がでかいリオグランデアカミミガメ

●赤色の帯とは別に、目の後方に同色の小点がある個体もいます3)

品種

●アカミミガメは色や模様のバリエーションの変異が多く、さらに亜種間での交雑種も多いです。カラーバリエーションとして、黒色色素欠乏のアルビノ、黒色色素減退のハイポメラニスティックであるパステル、赤色色素欠乏のアネリスリスティックとハイポメラニスティックの交雑種であるゴースト、その他にもアルビノと異なり、白化しているリューシスティック、赤色色素過多のエリスリティックなどの繁殖(CB)個体が作られています。

アカミミガメのアルビノ

アルビノ

アカミミガメのパステル

パステル

アカミミガメのゴースト

ゴースト

特徴

性質

●アカミミガメは基本的に気性は荒く、獰猛です。
 

おこりんぼうのアカミミガメ

身体

●各亜種の純血種もいれば交雑種も多いです。多くは背甲は濃い緑褐色で、黄色の筋模様が入りますが、年をとると背甲はくすんだ色になり、模様もみえにくくなってきます。腹甲は黄色で、模様がが入るものもいます。
アカミミガメ
●頭部や手足、尾は緑~濃緑色で、細い薄黄色の縞模様がみられます。
アカミミガメ
●指には鋭い爪と小さな水かきを備え、水場も陸場にも対応できます。

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参考文献

■安川雄一郎.イシガメ属、イシガメ属とその近縁属の分類と自然史(前編).クリーパー39.クリーパー社.東京.p18-44.2007(1)
■安川雄一郎.イシガメ属、イシガメ属その近縁種の分類と自然史(後編).クリーパー40.クリーパー社.東京.p30-67.2007(2)
■安川雄一郎.アカミミガメ属(スライダーガメ属)の分類と自然史1.クリーパー36.クリーパー社.東京.p18-57.2007(3)

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