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専門獣医師が解説するトカゲの指欠け

3 イグアナの病気 この記事は約 3 分で読めます。 8,339 Views

指欠け・指飛び/爪欠け・爪飛び

トカゲは指の感染や炎症、損傷により、指が腫れたり、出血がよく起こります。その結果、一部の指が曲がってしまったり、あるいは指がとれてしまうことも多く、指が欠けることを指欠け(指飛び)と呼ばれ、一般的な疾病です。

爪だけが生えていないのが爪欠け(爪飛び)と呼ぶこともあります。

原因は?

仲間とのケンカや咬傷以外にも、ケージの金網や木、シェルターなどに指が引っかけたり、脱皮不全で血行が阻害されて、炎症や壊死を起こします。ケージや水槽から外に出たくて、壁や床をカリカリと擦ることも原因になります。樹上で木に捕まって生活しているグリーンイグアナの指は長いために、ケージの中で平面の壁が多くを占めたり、金網であると、擦れたり、引っかけやすくなります。ヒョウモントカゲモドキやアオジタトカゲなどは、体の割に指は細くて小さいので、脱皮不全を起こしやすい特徴があります。指欠けは損傷だけのこともありますが、脱臼骨折まで起こしていることもあります。

どうなるの?

炎症が治れば指がもとの状態に戻る場合もあれば、脱臼や骨折が起こっていると変形したままのこともあり、壊死が起こると指が取れて指欠けになります。爪は根元に爪を伸ばす細胞があるので、炎症や損傷で細胞が失活することで爪が伸びなくなります。指欠けや爪欠けは、単に飼育を目的とするならば、通常の生活には問題はありませんが、繁殖する場合は、指や爪で相手を押さえつけられないなどの支障があるかもしれません。

対策は?

外傷の原因対策として、ケージや水槽を広くしたり、木に登れる、潜れる程度の床敷などのレイアウトの変更など工夫して下さい。脱皮不全であれば、湿度を上げるなどの策を練りましょう。

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