専門獣医師が解説する水ガメの水槽の水量
明確な水の量はない・・・
水ガメの必要な水の量は種類や個体によって異なりますので、一概にこれだという明確な量を言うことはできません。ただし、一応の目安としては幼体のカメの場合は溺れない程度で浅くても問題がなく、成体では、きちんと上陸ができる陸地があれば、十分な水量があればあるほど良いとされています。
具体的には・・・
クサガメやイシガメ、アカミミガメなどの半水性種とも呼ばれている水ガメでは、甲羅の頂上が隠れる位の水深にします。首を伸ばせば容易に呼吸(息継ぎ)もできて、陸場の上部も水が浸かっていないので、甲羅全体を甲羅干しによって乾燥することができます。採食時も、この水深が最も食べやすいです。
水量が多いと・・・
一方で、水量が多いと水の汚れ具合が減るために水換えの頻度も減り、カメの遊泳時間も増えて運動不足解消になります。しかし、遊泳が苦手あるいは病気や老体で衰弱した個体だと溺れてしまうこともありますので注意して下さい。
水量が多いカメは・・・
そして、ニオイガメとドロガメは、水底に生息するイメージにより水深を深くしがちですが、身体を隠すシェルターを設置すれば問題ありません。あえて言えばニオイガメの方が水棲傾向が強く、ドロガメは陸上での甲羅干しも積極的に行います。スッポンモドキなどの完全水棲種は、遊泳に長けた水ガキや流線形の甲羅を備えている遊泳種です。従って、水深は深めにセットする必要があるでしょう。
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