専門獣医師が解説するウサギのケージの選び方〔Ver.4〕ネットで買えるお薦め商品ベスト7!
ケージはどれがよいの?
ウサギを飼うのにまずはケージが必要となります。臆病な性格のウサギにとって、ケージは自分の部屋でもあるので、飼い主として快適な空間を提供してあげたいものです。ではどんなケージがよいのか迷っていませんか?ここでは専門獣医師が選ぶポイントをずばり解説します。
選び方
ウサギのケージは基本的に天面と前後左右の側面がワイヤーになっており、床板のスノコの下にトレイが設置されています。まずは選ぶポイントは、サイズと安全性、床板、掃除のしやすさ、耐久性になります。
ウサギが安心できるサイズなの?
ウサギにもいろいろな大きさの種類がいますので、体の大きさにあったサイズのケージを選ばないといけません。ケージのサイズは、いわゆる横幅と奥行、高さを確認します。多くの商品がケージの外寸ばかり記載していますが、本当は内部の空間のサイズが知りたいのですが、残念ながら明確に記載されている商品が少ないです(涙)。
ウサギは1日の大半をでケージで過ごすします。遊んだり、体を伸ばしてリラックスしたり、睡眠もとります。最低でもウサギが寝転んでも余裕がある大きさが欲しいです。
実験動物では以下のようなケージの面積と高さが必要とされています(EUの実験動物ではケージの中に棚(シェルフ)をいれて、ウサギが上下の運動もできるスペースが必要とされています)。
表:実験用ウサギのケージの大きさ〔EUの実験動物保護指令〕
体重 | 床面積 | 高さ | 棚の大きさ | 棚の高さ |
3kg未満 | 3500cm2 | 45cm | 55×25cm | 25cm |
3-5kg | 4200cm2 | 45cm | 55×30cm | 25cm |
5kg以上 | 5400cm2 | 60cm | 60×35cm | 30cm |
日本で飼育されている90%のウサギが3kg未満だと思いますので、3500 cm2の床面積で高さは45cmを基準と思って下さい。しかし、販売されているケージの多くは長方形になっています。ネザーランドドワーフなどの小型種では、横幅50~60cm、奥行40cmくらい、ホーランドロップやアメリカンファジーロップなどの中型種では、横幅60~70cm、奥行40~50cmくらが理想とされています。3kg以上のウサギでは横幅70cm、奥行50cm以上あれば理想的です。
1kg前後のネザー 横幅50~60cm×奥行40cm=2200cm2
2kg前後のロップ系 横幅60~70cm×奥行40~50cm=2925cm2
3kg以上のウサギ 横幅70cm×奥行50cm=3500cm2
ケージには、エサ入れ、牧草入れ、給水器、棚、小屋、トイレなど設置しないといけません。ケージの中のレイアウトを予め考えて、余裕があるスペースが確保できる大きめのケージを選びましょう。
ウサギがケージの天井に頭をぶつけないような高さが欲しいです。最低でも40~50cmの高さが理想になります。ケージの高さが低いと圧迫感を感じてストレスになります。
小さいウサギを大きなケージに入れると落ち着かなく、ストレスになります。そのような時は小屋やトンネルなどの隠れる空間をケージ内に設けるとよいです。次第に馴れてくると、広いスペースで運動をしたくなりますので、大きなケージを初めから用意してあげた方が賢明です。
しかし、大きいケージには欠点もあります。移動が大変になり、部屋の中でもスペースをとるので、邪魔になります。人の生活を優先するのか?ウサギの生活を優先するのか?よく考えて下さい。小さいケージを選んだ場合は、ケージから出して部屋の中を散布する(部屋んぽ)時間を多くとるのも、一方法かもしれません。
ウサギにとって安全ですか?
ケージの安全性の基準は、ウサギがかじっても安全なケージ素材なのか?金属のワイヤーの塗装が剥げないのか?ウサギの足が床板のスノコの穴に挟まって、骨折などのケガをしないか?などがあげられます。ケージのワイヤーにビニール素材がコーティングをしてあると、ウサギがかじった時にビニールを飲みこんでしまうことがあります。ワイヤーの角が尖っていたりすると、外傷を追う可能性があります。シンプルなつくりのケージがよいです。
どうしても金属のワイヤーをかじってしまう場合は、このような木や牧草のフェンスでカバーをしてあげると良いです。何故だかウサギはよくかじる場所が決まっています。1枚だけあるいは数枚取りつけてもよいです。
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床板はどうなってますか?
床板がケージに取りつけられている商品が多いです。しかし、床板は別に購入して取り換えらえるので、実際はそんなに気にしなくてもよいです。多くは糞やオシッコが下のトレイに落ちるように、メッシュ状になっていたり、沢山の穴が開いているスノコになっている床板がついています。穴が大きすぎるとウサギの足が挟まります。反対にその穴が小さすぎると糞やオシッコが下に落ちないので、不衛生な状態になります。床板は、後から金網(ワイヤー)製、木製、プラスチック製のスノコなどを自分で選ぶことができます。
本来は牧草を床に敷いてあげることが、ウサギの至福の幸せなのですが、衛生管理をすることが難しく、定期的な交換や掃除が大変になります。
金属製のワイヤーだと水洗いが楽にできて衛生的ですが、硬い素材のためにウサギの足裏に負担をかけてしまうことがあり、ソアホック(足底皮膚炎)の原因になりやすいです。
木製のスノコはかじっても安心で、かじり木の役目もします。糞やオシッコで汚れた場合、水で洗うとなかなか乾きませんので、交換品を数枚用意しましょう。
プラスチック製のスノコだと足裏に優しく、スノコの穴の大きさも様々あり、ウサギの体の大きさに合わせて選べます。足床に負担をかけない、フットレスト床板になっているものもあります。
掃除やメンテナンスが簡単にできますか?
掃除やエサの補充などに手間がかかるケージは、飼い主にとってとても面倒です。ケージの前面の扉や天井が大きく開けれるタイプは、掃除やエサの補充が楽にできるように考えられています。
ケージの下に落ちたウサギの糞尿や毛、エサの食べかすは、床板の穴を通って下のトレイにたまるようになっています。糞や尿の掃除は、毎日行わなければなりませんので、少しでも手間を減らし、かつ清潔に保てることが大切です。トレイはケージのワイヤーや床板を外して掃除しますが、ケージの前面からトレイを引き出す、引き出しタイプが主流になっているので掃除が簡単にできるようになっています。ケージの上部のワイヤーとトレイが入っている下の部分を外して、水洗いを定期的にしなければなりません。ケージが分解しやすいものが理想で、複雑な商品だと掃除がしにくくなります。
ウサギはオシッコをする際にケージの外に飛び散らかせたり、マーキングで尿スプレーをすることもあり、ケージの側面にオシッコカバーと呼ばれているカバー付きのケージは便利です。特にオスはマーキングのために、あちこちにオシッコをするので、オシッコカバーは有用です。
ウサギの尿にはカルシウムが含まれているので、尿石がケージ、スノコやトレイに付きやすいです。水洗いもできて、さびにくいステンレス製のワイヤーを使ったケージが理想です。
耐久性があるのか?
金属製のワイヤーや下のプラスチック製のトレイは、長年使っていると劣化して、ワイヤーが曲がったり、プラスチックの部分が破損することがあります。安いケージは耐久性が悪く、重たいウサギや暴れるウサギでは、動く衝撃でケージが反ったり、壊れたりしてきます。結局、短い期間しか使わずに買い替えになるようならば、最初から丈夫で耐久性のあるケージを購入してあげましょう。
・スノコは後からも買い替えられるので無視
・ほとんどが引き出しタイプのトレイになっている
・フルオープン扉、オシッコカバー、キャスターなど好きな機能が便利
・丈夫で長く使えるケージを選ぶ(安物は避ける)
おすすめ商品
第7位 THCSY 屋外木製ラビットケージ
ウサギに一生に一回のプレゼントに!高さは約100㎝もある屋外で使える木製のケージです。2階建ての屋外の悪天候でも使えるように屋根になっていますが、フルオープンにもなります。 2階は寝室とリビング、1階はサークルで囲まれた遊び場です。2階へのはスロープで移動し、掃除しやすいように引き出し式の板が付いています。ストレスフリーなのは間違いなし、ウサギも飼い主も笑顔になるケージですね!すべてモミの木でできており、丈夫で丈夫でしなやかで、使用しても変形しません。外装と内装は環境にやさしい水性塗料で塗装されており、水で直接洗うことができます。
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第6位 アイリスオーヤマ 掃除のしやすいラビットケージSSRー750
えっ!フロント扉がスロープになるの?安くてコストパフォーマンスばっちり!値段が安いケージですが、コストパフォーマンスは優れています。このケージの最大の特徴は、前面の扉を開くと簡単なスロープになり、ウサギが自分でケージに入ることができることです。掃除のためのトイレ用スコップと大きめのオシッコカバーが付いています。天井扉もフルオープンになります。しかし、トイレは引き出しタイプでないので、ケージの上のワイヤーと下のトイレを外して掃除しないといけません。
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第5位 ジェックス ラビんぐ フラットフロア70 ネザーランドドワーフ用
ネザーランドドワーフ用!お掃除をとにかく楽にしたい人向けの小型種向けのケージです。大きな正面扉、フルオープンの天面扉、ワイヤー製スノコ、引き出しトレイ、オシッコカバーと、フル装です。サイズ的にも、ケージの中で暴れて汚したり、オシッコをまき散らす性格のネザーランド・ドワーフにぴったりです。
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第4位 VENTOTA ペットケージ
安くてデカイ!お財布とサイズを考えるならコレ!35㎝四方のパネルを組み立てて、3連にすれば105㎝の大きなサイズになります。組み立て方によって上からでも横からでも開けられるドアになり、掃除しやすいセパレートのトレイは1枚1枚きれいに洗えます。大きさの割に軽いのもうれしいですね!
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第3位 VENTOTA ペットケージ
コストパフォーマンスならコレ!それなりに大きくて丈夫、有名なメーカー商品で、価格も抑えるならばこのケージです。天面がフルオープンタイプで、ウサギの足に優しい木製すのこが付いてますので意外にお得かも!
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第2位 サンコー イージーホーム エボ 80
トイレのしつけができないウサギ用!尿の外漏れ防止特許構造が付いています・・・トレイを囲っている下のプラスチックの部分が傾めになっており、尿がトレイへ確実に落ちるように設計されています。掃除がしやすいように、引き出しトレイも2つに分かれています。ケージで有名なサンコーさんの商品開発には頭がさがります。写真のケージは横幅81cmですが、60㎝の小さいサイズもあります。写真のイージーエボはスノコがプラスチック製ですが、金属ワイヤー製のケージも選べます。
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第1位 サンコー イージーホーム ネクスト
なまけもので掃除嫌いな人向け!ネクストという商品はイージーホームエボシリーズの進化系次世代ケージという意味です。掃除が簡単にできるようにした究極のケージがコレです!尿の外漏れ防止特許取得構造だけでは物足りないと人のために、オシッコカバーを取り付けて、ずれ防止のためにトレイにストッパーを付け、ケージの分解も超簡単にできるように改良されました。すごいですね~
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JCRA(ジャクラ)て?何なの?
ウサギを幸せに長生きさせたい方は、一般社団法人 日本コンパニオンラビット協会(JCRA:ジャクラ)へ入会しましょう!
まとめ
ケージ選びはウサギを飼う時に同時にするものです。しかし、多くの人がどうしてもペットショップの店員さんの言うとおりの商品を選んでしまいがちですが、よくこのページを読んでから考えてから購入して下さい。また、ケージの買い替えの場合は、ウサギの性格と掃除のことを考えてから選んであげましょう。ぶっちゃけて、ケージの値段は製品の質に比例することもあります。買い替えをするのが無駄と思っている方ならば、最初から値段だけでは決めずに、良いケージを買ってあげましょう。