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専門獣医師が解説するウサギの飼育〔Ver.5〕

 2019/04/28 2 ウサギの飼育 この記事は約 23 分で読めます。 9,909 Views

ストレス対策と餌で決まる!

ウサギは野生では天敵に食べられる被補食動物です。飼育のポイントはストレスがたまらないように運動や遊びを取り入れて、バランスのよい餌を心がけることです。

ウサギ

飼育

実験動物では実験用ケージと実験動物要飼料という質素なスタイルで飼育されています。しかし、ペットでは様々なケージが販売され、ウサギにストレスがない、満足する飼育環境を考えてあげましょう。

飼育頭数

ウサギは群れで生活していますが、一般的な飼育では1頭飼育が多いと思います。しかし、本来の生態から言うと多頭飼育が理想になります。
多頭飼育では、ウサギ同士での思いやりや会話などの意志疎通があり、群れることがウサギにとって安心する環境と言えます。しかし、相性から喧嘩やストレスにもなり得ますし、雄雌での番で飼育すると容易に繁殖することも考えなければなりません。オス同士の多頭飼育は喧嘩をしやすいため、同じ位の年齢のメス同志での飼育が勧められています。複数のウサギを飼育する場合、ケージを別にして飼えば、部屋の中で放す時の接触にだけ注意して下さい。

ウサギ群れ

ケージ

ウサギの飼育ケージはハッチ(Hutch)と呼ばれています。

ケージの中に床敷を敷いて、餌容器や給水器、小屋、トイレなどをレイアウトして設置してください。

ウサギケージ

実験動物では様々なケージの広さが報告されていますが、近年、ケージ内の対角線あるいは横幅をいっぱいに使って、身体を伸ばすことのできる面積が理想的とされるストレッチファクターという考えが支持され、体重ではなく体長を考慮したケージ選びも推奨されています〔Eveleigh 1988〕。結論を言えば、1~3kgの小型種~中型種のウサギでは、横幅60~80㎝サイズのケージが理想です。

本来活動的なウサギにとって、飛び跳ねる、潜るなどの行動を確保される環境が必要とされています(環境エンリッチメント)。小屋・巣箱に潜り込んだりする以外にも、ケージ内にスロープ、ロフト(棚)を設けて、ウサギが上に登ったりして、運動量を増すような工夫もされています。実験動物でもケージの床面積や高さの指標以外にも、ロフトの大きさや設置する高さまで表示されています。しかし、このレイアウトは骨折をはじめとする怪我が起きやすい欠点がありますので、高齢のウサギでは注意して下さい。

  

表:実験用ウサギのケージの大きさ〔EUの実験動物保護指令〕

体重 床面積 高さ 棚の大きさ 棚の高さ
3kg未満 3500cm2 45cm 55×25cm 25cm
3kg以上 4200cm2 45cm 55×30cm 25cm
5kg以上 5400cm2 60cm 60×35cm 30cm

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ケージをサークルで囲って飼う

ケージの周りにサークルを囲い、ケージの扉を開けっ放しにして、広いスペースをとることもできます。レイアウトも自由自在にできるのでお勧めです。

ウサギ柵飼育

サークルで囲って飼う

高齢のウサギや足腰が弱いウサギでは、ロフトなどの高い場所は不要です。事故が起きないように平面の空間のみ設けて下さい。サークルで囲いを作り、トンネルや小屋、トイレなどを地面に設置します。

  

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トイレ

ケージの隅にトイレを設置して下さい。意外ですがウサギにもトイレの好みがあり、気に入らないとひっくり返すことがあります。

ウサギのトイレ

ウサギはケージの隅などで排泄する習性があるため、トイレのしつけは時間をかければ覚えます。

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ウサギのオシッコはカルシウムが多く含まれているために、トイレ容器に尿石が付きやすいです。

ウサギトイレ

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床敷

床敷は牧草を敷くことが理想ですが、掃除等がかなり大変になります。

衛生的な管理には、金網製のスノコを使いますが、足の裏の損傷(足底皮膚炎)に注意しなければなりません。

プラスチック製の小さい穴が沢山空いているスノコは、ウサギの体重によりしなり、穴は足裏への負荷を逃がすために足の裏の損傷(足底皮膚炎)を予防します。

r

温度・湿度・照明

温度

基本的に暑さに弱く、寒さに強い動物です。気温が30.2℃以上になるとストレスを感じ〔Besch et al.1991〕、体温が40.5℃以上になると神経症状が起こり、熱中症になります〔Gentz et al.1997〕。夏はケージを直射日光が当たる所や閉めきった部屋に置くと、すぐに体温が高くなってしまいます。部屋の中の温度を温度計で観察し、涼しい場所に置いてあげて下さい。

ウサギは汗腺が未発達で、犬のように舌をだして「ハアハア」とできない動物です。耳の血管からしか熱の放散ができません。特に長毛種は体温が高くなりやすく、熱中症になりやすいす。夏は冷房や送風などで温度が上がりすぎないように注意しましょう(温度・湿度)。

冬はエアコンやヒーターなどで、温度管理をして下さい。ウサギは寒さには強いですが、幼体や老体、病気のウサギでは、体調を崩す原因になります(温度・湿度)。

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湿度

乾燥し過ぎると、スナッフルが起こりやすくなります。加湿器などを設置しましょう。湿度が高過ぎても、嫌悪感を感じます。皮膚病などの原因にもなります。

表:理想温度・湿度

温度 18-25℃
湿度 50-60%

照明

本来、夜行性の動物で主に夜に活動しますが、逆転して昼に活動するウサギも多いです。

ウサギ

屋外で日光浴をさせることは必須ではありませんが、気分転換などで時に屋外で運動させることは良いです。

これが飼育環境のポイント!
・本来は群れるウサギは群れるので複数飼育が理想
・広くて遊べるケージがベスト(60~80㎝サイズのケージ)
・ケージ内に小屋の設置やロフトを設ける
・ケージ周りに柵を作ってスペースを広くするのも一方法
・ 年寄りウサギは安全な平面の空間のみでよい
・床敷は牧草、金網・木製・プラスチック製のスノコの中から選ぶ
・トイレは覚える
・暑さに弱いので夏の冷房を考える
・ウサギは夜行性

食事

ウサギは草食動物で、基本的に植物質のエサを食べます。最も重要な栄養素である繊維質は腸内細菌によって発酵・消化され、盲腸で揮発性脂肪酸(VFA)となり、それがエネルギー源になります。基本的に牧草を主食にし、その他、ウサギ用ペレットや野菜を与えます。活動し始める夕方~夜の早い時間にかけて給餌をします。牧草やペレットは常に餌容器に入れておき、しおれやすい野菜は時間を決めて新鮮なものを与えます。ウサギは餌容器を気に入らなっかたり、餌がなくなると、口でつかんで放り投げることがあります。

餌内容の変化に敏感なので、急な変更で拒食を示すことがあり、餌を変更する場合は数日以上の時間をかけて行うべきです。果物やおやつなどはコミュニケーションの一環として、時々与える程度にとどめて下さい。

牧草

牧草は繊維質が多い食材で胃腸の動きも良くし、歯を使ってよく食べるので不正咬合の予防になります。幼体は栄養価の高いアルファルファ、成体は繊維質が多いチモシーを与えます。

ウサギ牧草

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牧草入れに入れて与えると、ウサギが引っ張りだして食べるのでストレス発散にもなります。

ウサギ 牧草入れ

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ペレット

ウサギ用ペレットの主な原材料も牧草です。牧草を粉にして、そのほかの食材や栄養素を配合して固められています。牧草だけではとることができない大切な栄養素をとることができます。ペレットは牧草よりも好んで食べる上に、カロリーが高いという欠点があります。そのため、ペレットを食べ過ぎると、肥満になる恐れがありますので、ペレットは与える量を調節するべきです。

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栄養

実験動物では、粗繊維が16%、粗脂肪が3%が必要量とされていますが〔大島 2001,Brooks 1997〕、ペットのウサギでは肥満予防や消化管の動きのために、粗繊維は20%以上、粗脂肪は2~3%が理想とされています。

粗繊維

6~12%の繊維質だと下痢を起こす実験報告がありますので〔Davidson et al.1975,Lebas 1975〕、牧草を十分に与えて下さい。

粗タンパク

粗タンパクは16~20%が必要量とも報告されていますが〔Hove et al.1975〕、タンパク質はエサ以外にも、アミノ酸が豊富な盲腸便を食糞して摂取されます〔Bergen et al.1968〕。しかしながら、エサのタンパク質については、動物性タンパク質よりも植物性タンパク質を与えることで、成長が促進され〔Slade et al.1969,Cheeke 1974〕、必須アミノ酸は以下のように報告されています〔Lang 1981〕。

※必須アミノ酸:タンパク質を構成するアミノ酸のうち、その動物の体内で充分な量を合成できず栄養分として摂取しなければならないアミノ酸のこと。

表:ウサギの必須アミノ酸

アルギニン
リジン
グリシン
ヒスチジン
イソロイシン
ロイシン
メチオニン
シスチン
フェニルアラニン
チロシン
スレオニン
トリプトファン
バリン

粗脂肪

ウサギに脂肪をを多く与えると肥満になりますが〔Thacker 1956〕、欠乏すると成長不良、脱毛、性腺の減少が起こります〔Ahluwalia et al.1967〕。 

カルシウム

ウサギは腎不全ならびに尿結石が多発し、その予防をするためにエサに含まれているカルシウムの量が論議されています。また、ウサギのカルシウム代謝が特殊で、その詳細はまだ良く分かっていません。ウサギは、血清カルシウム濃度が他の哺乳類のように恒常的に調節されるのではなく、餌のカルシウムに比例して高値になります〔Chapin et al.1967〕。カルシウムは腸管腔と血液の間の濃度勾配に依存する受動的な細胞拡散で吸収します。そして、ウサギのカルシウム排泄の主要な経路は尿ですが〔Kennedy 1965,Besancon et al.1969,Cheeke et al.1973〕、他の哺乳類は胆汁排泄が主要な経路ですす。カルシウムの尿中排泄は血清中カルシウム濃度に比例するため、カルシウムが多い餌を与えた場合、尿中のカルシウム濃度が高くなります〔Cheeke et al.1973〕。したがって腎不全ならびに尿結石を予防するために、カルシウムの少ない餌が理想とされています。しかし、ウサギも正常な成長にはカルシウムは必要なものです。餌のカルシウムの量が最低でも0.22%〔Mathieu et al.1961〕、骨の石灰化を促すには0.44%〔Buss et al. 1984〕が必要と言われ、現在の多くのペレットは0.9~1.6%であるものが多いです。ペット用ウサギには0.6~1.0%のカルシウムが含まれたペレットが推奨とも報告されています〔Lowe 1988〕。カルシウムが少ないと、成長不良や骨粗しょう症になり、骨粗しょう症は不正咬合の原因にもなります。餌の中でのカルシウムとリンの比率は1:1が理想です〔Chapin et al.1967〕。

ビタミンD

カルシウムの吸収にはビタミンDが深く関与し、カルシウムを腸の内壁を通して血液に輸送する担体タンパク質に依存して吸収されます。しかし、ウサギではビタミンDが関与するカルシウムの吸収経路よりも腸管腔からの受動的な細胞拡散が主と言われています〔Bourdeau et al.1986〕。ビタミンDは太陽光を浴びて体内で活性化されますが、夜行性のウサギに日光浴がどれだけ必要かは分かっていません。また、天日干しの牧草にはビタミンDが豊富なために、餌のメニューとして加えてもよいかもしれません。しかし、ビタミンDが多いとウサギに毒性が見られ、腎臓などに石灰化が起こります〔Stevenson et al.1976〕。ウサギは餌のカルシウムに比例して血清カルシウム濃度が高くなりますが〔Chapin et al.1967〕、他の哺乳類では血清カルシウム濃度が上昇すると、甲状腺からのカルシトニンの分泌を引き起こして低下させますが、ウサギではカルシトニン分泌が低い可能性も示唆されれていますが、これもよく分かっていません。実験動物ウサギにおいてカルシトニンを注射しても血清カルシウム濃度は低下しなかった〔Salako et al.1971〕、低下した〔Lupulescu 1974〕と、正反対の結果がでています。

飲水

ウサギの飲水量は他の動物と比べて多いです〔Donnelly 1997〕。「ウサギは水を与えると死ぬ」と昔から言われていますが、これは幼体が水をたくさん飲んで、軟便・下痢を起こしやすいことが由来です。野菜を多く食べると、水をあまり飲まないウサギもいます。

水を飲む量が減ると、食べる量も減少し、胃のうっ滞・毛球症尿結石などの病気になりやすくなります。給水器もボトルタイプと皿タイプがあります。ウサギの好みの合わせて使って下さい。野生では直に池の水を飲む姿勢をすることから、皿タイプが理想とされていますが、衛生面などを考えるとボトルタイプになります。

皿と給水ボトルの良い点を合わせたハイブリットタイプの給水器もあります。

ウサギ給水器 

表:飲水量

飲水量(mL/日) 参考文献
50‐100 Brewer et al.1994
120 Cheeke 1994

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これが食事のポイント!
・食事は牧草、ペレット、野菜から構成する
・草食動物なので主食の牧草を食べ放題にする
・ペレットは栄養のバランスが良いが、牧草よりカロリーが高いので肥満に注意する
・理想のペレットの成分は、粗繊維20%以上、カルシウム0.5%前後
・飲水量は他の動物と比べて多い
・おやつはしつけやコミニケーションの時に少量与える程度にする

ケア

ウサギが持つ野生本来の行動を発現できるような環境作りのために、運動させる以外にも、「群れる」「かじる」「潜る」が3大習性を満たすように、環境エンリッチメントを考えて下さい。これらの習性以外にも、ブラッシングや爪切りなどのケアも必要となります。ウサギは飼い主を認識して近寄ってくるほどまでに馴れるため、しっかりとコミュニケーションをとるべきです。

群れる

ウサギは群れる動物で、群れの中で社会生活序列を営み、個体同士のコミュニケーションをとることを好みます。

1頭で飼育する場合は、群れの中の序列を飼い主との間に作ります。飼い主である人を上位の者とみなすと従順なウサギになり、下位の者とみなすと攻撃的なウサギになります。飼い主の家族でも、「お父さんには従順だけど、お母さんには攻撃的になる」という話をよく聞きますが、これはウサギにとって序列を決めているのです。ウサギは精神的なつながりを飼育者との間に築くことがある愛情深い動物でもあります。1頭での飼育の場合は、特にウサギとコミュニケーションをとるようにしましょう。

ウサギ

性格が好奇心旺盛なウサギならば、ケージから出して部屋の中に放す時間を設けてください。周囲を探索したり、興奮して走り回って跳躍します。最低の運動量は一概に定まっていません。運動と同時にスキンシップも一緒にとってあげて下さい。コミュニケーションの一環としておやつを与えることもありますが、与えすぎには注意して下さい。

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運動

狭いケージはストレスがたまるため、ケージ飼育の場合には大きなケージを使って、棚(ロフト)や小屋の設置をして下さい。

ケージの中だけでは運動量が足りないので、部屋で放し飼いをする時間を設けます。ケージから出して部屋で散歩させたり、遊ばせることを、部屋んぽ(へやんぽ)と言います。

 

部屋んぽの際に、ウサギが滑らないようにマットを敷くことが理想です。しかし、マット自体もも齧られてしまいますので注意をしてください。部屋の中では家具や電気コードなどもかじって破壊されますので、必ず目の届く範囲で放すようにして下さい。あるいはサークルを設置して、その中で部屋んぽをさせて下さい。

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屋外でのウサギの散歩(うさんぽと呼ばれています)は、慣れていないと積極的にしませんので、無理にしなくてもよいです。

トンネル

穴を掘って潜る習性があるため、小屋やトンネルなどを大変好みます。その穴を通りぬけるような玩具(おもちゃ)を与えると、遊びを繰りかえし、運動にもなります。

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おもちゃ

おもちゃに興味を持つウサギも結構多いです。おもちゃはプラスチック製や金属製よりも、木や牧草で作られた物を好みます。牧草で編んだボールタイプのおもちゃど良いかもしれません。しかし牧草で出来ている商品は、かじられてすぐに交換が必要になります。おもちゃは常に与えておくよりも、部屋の中で遊ぶ時だけとか、短時間に与えないと飽きることがあります。

潜る

大きな箱やタライに木製のチップやシュレッターで細かくした紙片を大量にいれてあげると、その中で掘ったり、潜ったりもします。

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コミュニケーション

幼体から人に接触をしてないウサギは、触られること自体にも抵抗があり、馴れないウサギになりやすいです。

人に馴れたウサギは、ケージから出して欲しい、エサが欲しい時など、ケージをかんで、要求のアピールをしてきます。ウサギとコミュニケーションがとれるとウサギの表情も分かってきます。ケージから出して遊んだり、エサやおやつを与えるのを毎日決まった時間に行うと、ウサギに対してしつけにもなります。ウサギも「餌をもらった後は、ケージから出して遊んでもらえる」「ケージに戻ったら、おやつがもらえる」と分かってきます。このような時におやつなどを与えるとよいでしょう。

ウサギ

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ストレスがない飼育をしたウサギはしつけがしやすくなります。しつけができたウサギは抱っこも楽にできます。

かじり癖対策

常生歯である前歯と奥歯は常に伸び続けるため、不正咬合にならないようかじる物を与えてください。特にウサギは、習性のためにかじることが大好きです。プラスチックや金属製の製品でなく、かじり木や牧草で作られた玩具が理想です

 

ケージの金網に取りつけられるような商品用品だと、ウサギは引っ張ったり、かじりとる動作をすることでストレス発散になります。これはケージの金網かじり対策にもなります。

 

ブラッシング

ウサギの体臭は少なく、自ら毛づくろいをする綺麗好きな動物です。毛は腰がなくて細く、密に生えており、毛玉ができやすいです。

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春や秋に起こる換毛期には、抜け毛の量はものすごい量になります。自らの毛づくろいだけでは追いつかないので、ブラッシングをします。毛づくろいの際に、自分の毛が口の中に入ってしまい、大量に飲み込むと胃のうっ滞・毛球症の原因になります。しかし、ブラッシングをされることを嫌うウサギが多いです。

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入浴やシャンプーの必要はありません。毛は細く密に生えているため、濡れるともつれを生じます。また、濡れた毛を乾燥させることも難しく、さらにウサギを入浴させることも過大なストレスになります。

爪切り

野生では爪を削る環境がありますが、飼育下では爪が伸びすぎることがあります。おとなしい性格であれば定期的に切ってあげましょう。暴れて嫌がる場合は無理しないで下さい。

 

抱っこ、ブラッシング、爪切りはストレスが少ない環境で飼育したウサギだと楽にできます。つまり、育て方=飼い方をしっかりできたウサギだとメンテナンスも簡単にさせてもらえるんです。

これがケアのポイント!
・「群れる」「かじる」「潜る」がウサギの3大習性
・1頭飼育では飼い主も群れのメンバーになる
・へやんぽと呼ばれる部屋に放して遊ぶ時間を設ける
・トンネルや潜るおもちゃが好き
・おもちゃは牧草や木で出来たものがよい
・子ウサギからコミュニケーションをとり、人に馴れさせる
・歯が伸びるので、かじり木は必要
・ウサギは入浴は不要、ブラッシングのみでよい
・ブラッシングができるようになるべき
・爪切りは自宅では難しいかもしれない

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参考文献
■Ahluwalia B,Pincus G,Holman T.Essential fatty acid deficiency and its effects upon reproductive organs of male rabbits.J.Nutr92:205-214.1967
■Besch EL,Brigmon RL.Laboratory Animal Science.41(1):p31-34.1991
■Bergen et al.Effect of ration on the nutritive quality of rumen microbial protein. J Anim Sci27:1497-1501.1968
■Brooks D.Nutrition and Gastrointestinal Physiology Rabbit.In Ferrets,Rabbits,and Rodents Clinical Medicine and Surgery.Hillyer EV,Quesenberry KE eds.p155-160.WB Saunders Company.Philadelphia.1977
■Brewer NR,Cruise LJ.Physiology.The Biology of the Laboratory Rabbit, Manning PJ, Ringler DH,Newcomer CE,eds.2nd ed:p63-70.Academic Press.1994
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■Cheeke PR.Evaluation of alfalfa protein concentrate as a protein source for rabbits.Nutr Rep Int9V267-27.1974
■Cheeke PR,Amberg JW.Comparative calcium excretion by rats and rabbits.J Anim Sci37(2)V450-454.1973
■Cheeke PR.Nutrition and nutritional disease.In Mannig PJ,Ringer DH,Newcomer CE,eds.The Biology of the Laboratory Rabbit,2nd ed.San Diego.Academic Press.CA:321-333.1994
■Chapin RE.Smith SE.The calcium requirement of growing rabbits.Journal of Animal Science26:67-71.1967
■Davidson J,Spreadbury D.Nutrition of the New Zealand White rabbit.Proc Nutr Soc34:75-83.1975
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■Eveleigh JR.The Development of Rabbit,Guinea Pig and Mouse Cages.Animal Technology38(2):p107-116.1988
■DIRECTIVE 2010/63/EU OF THE EUROPEAN PARLIAMENT AND OF THE COUNCIL of 22 September 2010 on the protection of animals used for scientific purposes(科学的な目的のために使用される動物の保護に関する2010年9月22日の欧州議会及び理事会指令2010/63/EU(抄) (EUの実験動物保護指令)
■Gentz EJ,Carpenter JW.Neurologic and Musculoskeletal Disease Rabbit.In Ferrets,Rabbits,and Rodents Clinical Medicine and Surgery.Hillyer EV,Quesenberry KE.eds.WB Saunders.Philadelphia:p220-226.1997
■Hove E,Herndon JR.Growth of rabbits on purified diets.J Nutr63:193-199.1975
■Lang J.The nutrition of the commercial rabbit.Part1.Physiology,digestibility and nutrient requirements.Nutrition abstr rev.Series B:51.197-217.1981
■Lowe JA.Pet rabbit feeding and nutrition.In The Nutrition of the Rabbit.de Blas C,WisemanJ eds.CABI Publishing.1988
■Lebas F.(The meat rabbit: Nutritional requirements and feeding practices). Itavi,Paris p50.1975
■Lupulescu A.Effect of synthetic salmon calcitonin on glucose,blood urea nitrogen and serum electrolytes in rabbits.J.Pharmacol.Exp.Ther188:318-323.1974
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■Ringlet DH, Abrams GD.Nutritional muscular dystrophy and neonatal mortality in a rabbit breeding colony.J.Am.Vet.Med.Assoc157.1928-1934.1970
■Ringler DH,Abrams GD.Laboratory diagnosis of vitamin E deficiency in rabbits fed a faulty commercial ration.Lab.Anita.Sci21:363-388.1971
■Slade LM,Hintz HF.Comparison of digestion in horses,ponies,rabbits and guinea pigs.J.Anita.Sci28:842-843.1969
■Salako LA,Smith AJ,Smith RN.The effects of porcine calcitonin on renal function in the rabbit. J.Endocrinol50:485-491.1971
■Stevenson RG,Palmer NC,Finely.GG.Hypervitaminosis D in rabbits.Can.Vet.J17:54-57.1976
■Thacker EJ.The dietary fat level in the nutrition of the rabbit.J.Nutr58:243-249.1956
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