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水ガメの甲羅が腐っている・・・?|シェル・ロット

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カメのシェルロット

シェル・ロット(Shell rot)とは甲羅の潰瘍という意味!

●カメの甲羅が腐るとは(腐食)・・・カメの甲羅は角質の麟板と骨の骨板という二重構造をしています。浅い麟板まで腐る場合から、深い骨板までの腐る場合もあります。腐った甲羅は窪みやクレーターのような穴が開いたりします。

原因と発生機序はどんな感じ?

●カメの甲羅の損傷と感染の2つが主な原因です。特に水ガメに多発します。
●損傷とは単純な外傷、ひび割れ、穿刺などで、水槽にぶつけた、高い所から落ちた、犬にかまれたなどの理由です。水槽内の角のある石などにぶつけることが最も多い原因と言われています。健康なカメならば多少の甲羅の傷であれば、窪みは残りますが、そのまま治ります。
●感染は細菌、真菌(水カビ)などです。Citrobacter freundii という自然界に常在している細菌が原因菌として有名ですが〔Mader 2006〕、他にも色々な種類の細菌が報告されています。単に感染したり、あるいは損傷した部分の甲羅から感染が始まることもあります。甲羅内の組織に細菌や真菌が感染して広がり、甲羅が腐食します。
●甲羅の腐食は冬よりも夏に発生しすいです。そして、代謝性骨疾患で甲羅が軟らかいカメでは腐食しやすい状態になっています。とにかく感染を受けることを考えたら、カメの免疫が低下しているのかもしれませんね。
カメのシェルロット

どんな症状?

●甲羅の損傷と炎症の具合で異なります。損傷がひどいと窪んだり、クレーター状になり、腐食した軟らかい麟板の部分がスポット的に見られます。侵された腐食の部分も小さくて限局的なものもあれば、広範囲のこともあります。
カメのシェルロット

●窪みに緑色や茶褐色のカスのようなものがたまり、感染がひどいと悪臭もします。

カメのシェルロット
●カスの下に出血しているようであれば、それは炎症が現在も進行しているということです。炎症が深刻な問題になることはまれですが、腐食が深く浸透すると、カメの健康状態にも異常が見られます。甲羅の腐食が深いほど回復するために何年もの治療を要するようなり、窪みは変形したまま残ります。

カメのシェルロット

●甲羅に穴が開いたり、甲羅の継ぎ目から菌が体内に入ったり、重度の場合には細菌が血液を介して体内に広がる場合もあります。そうなると敗血症が起きてSCUD(Septicemic cutaneous ulcerative disease:敗血症性皮膚潰瘍性疾患)と呼ばれる状態になります〔Kaplan 1957〕。SCUDになると、食欲も元気も低下し、死に至ることも珍しくありません。感染が肺や肝臓にも波及し、膿瘍ができます。
カメのシェルロット カメのシェルロット  カメのシェルロット
●カスも少なく、浅い窪みだけで乾燥した状態で見つかることもあります。それは病状が止まって、過去のシェル・ロットとして残っているだけです。治療の必要性はありません。
カメのシェルロット
●甲羅が一部だけ白色に変色しているだけの病変もあり、それは一部のみの麟板が損傷で壊死しているだけです。その下の新しい甲羅が成長して、古い壊死した部分が剥がれたら、元に戻ります。

対応は?

●まずは下記の手順で対応して、それでも心配ならば早急に動物病院で診察を受けて下さい。見た目は軽症でも深い腐食になっていることもあります。素人判断はせずに、小さいな異常でも早急に動物病院に行った方が良いとも言われています。

①腐食した組織を綺麗に除去して下さい!甲羅の窪みのカスを水道水で洗って奇麗にし、細かい毛の歯ブラシを使用して、甲羅を軽くこすっても構いません。
②消毒しましょう!窪みに存在するカスが、細菌か真菌かは見た目では判断できません。一般的に消毒は、過酸化水素やポビドーネ液などを使用している方が多いです。それぞれネットで有害な作用もあることが書かれています。心配ならば以下の消毒を使用してみて下さい。

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③剥がれかけの甲羅は取って!麟板が剥がれかけている場合は取り除いて下さい。しかし、怖いですよね~心配なら動物病院で治療を受けましょう。
④しっかり乾燥させて!消毒したら、甲羅を十分に乾燥させます。①~④の過程を1日1回で十分なはずです。
⑤どれくらいの期間やるの?窪みの深さで、2~3ヵ月の治療で良いのか?2~3年の時間を要するのか?窪みは元に戻るのか?やはりその判定は動物病院で獣医師に診てもらうしかないです。

予防は?

●水槽内を清潔で安全に保つことが最善の予防になります。水槽内の大きさとレイアウトを確認し、カメの甲羅を傷つけるような石などを避けて下さい。
●健康な水ガメは細菌や真菌(水カビ)感染を受けることはありません。多くは栄養のバランスが悪い(ビタミンA欠乏症)、陸場で甲羅を殺菌することができない、紫外線不足による甲羅の変形(代謝性骨疾患)などが起こっていることで感染を受けやすくなります。
●水槽の大きさやレイアウトをよく考え、栄養のバランスの取れたエサ、紫外線ライトをしっかり浴びさせましょう。

ポイントはコレ!
・カメの甲羅が腐食することをシェル・ロットと言う
・水ガメに好発
・原因は甲羅の損傷と感染
・腐食の深さは様々で早期に対応するべき
・細菌が甲羅から体内に入ると敗血症が起きてSCUDになる
・自宅でも対応できる
参考文献
■Kaplan HM.Septicemic, cutaneous ulcerative disease of turtles.Proc.Animal Care Panel7.273–277.1957
■Mader D.Reptile Medicine and Surgery 2nd ed.Elsevier Saunders.2006

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